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パリのナイトライフ

パリのナイトツアーの帰りだった。

フランスのパリでは、リド、ムーランルージュ、クレイジーホースというキャバレーで夕食を味わいエンターテイメントを観賞するツアーが各社オプショナルでよく用意されている。参加者が少なければタクシーなどで勝手にいってもらうこともあるが、多少人数が集まれば、添乗員が送迎のお手伝いをすることになる。

あのときは、何組かのツアーがパリに滞在しており、参加者全員を1台のバスで送迎するため、すべての添乗員も同行した。同行したといっても添乗員はあくまで送迎であってこんな高価な食事まで同席はできない。同席すればもちろん自腹となる。席まで案内したらどこかのカフェで時間でもつぶしてショーがお開きとなる頃再び迎えにいくのだ。けっこうな時間だ。カフェにいるのも退屈なのでウロウロとそのまわりを散策することになる。

ショーが終了するのは夜の12時近く・・・・
朝から好奇心とともに身と心が活発に動いているお客様にとってこの時間はまちがいなく限界に近づいているはず。脳の機能はもう8割がたスリープモードとなり、お客が考えていることはただシャワーを浴びて寝ることだけだ。
ショーそのものも、面白かったのは最初の10分ほどだったはず。あとは睡魔との戦いだ。人間の慣れとは恐ろしいもので、初めてこそ好奇心で満ち溢れているが、すぐにそこの住民のようにマンネリしてしまう。
ショーの中ごろから「もうホテルに戻りたい」と思っていただろうお客様は、迎えにきた添乗員の顔をみると、子供のようにほっとする。スリープモードの彼らをどうにか意識を覚醒させバスまで誘導する。
バスが走り出す。人気のない夜のパリの灯をボーっとした顔で眺める。半開きの口から発せられる言葉はない。

そのときだった!
同行していた1人の添乗員の大きな声が、車内に響き渡ったのは!
マイクから流れる彼女の声は、元気いっぱいに、左右の景色を説明し始めた。
「右に見えますのは・・・・・・セーヌ川でございま~す!」
真っ暗でよく見えない景色を見つけ出す彼女の能力にビックリしたが・・・・それに、ぼんやりとした目つきで反応する「お客魂!」にも感動した。

じつは、彼女は私の友人である。
とてもいい人だ。
思いやりもあり、勉強家である。
お酒を飲んだときの彼女の口癖は、
「なんで私ばかり運が悪いの~?」
「次はきっといいことがあるよ!」と私は応えていた。

パスポートを紛失したお客様・・・
行方不明になったお客様・・・
心筋梗塞で亡くなったお客様・・・・・
怪我、病気、飛行機のトラブル・・・・・

こんなことが続くのであるから、誰でも「なんで私ばかり・・」となるであろう。

ただ、真夜中の帰りのバスに流れる彼女の観光案内を聞きながら、私はなぜか複雑な思いにかられた。



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