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高速ツアーバス会社は、表示上重要な運送機関か?

 関越自動車道であつた高速ツアーバス事故に関連する報道の中に、「確定書面に約款で定められている運送機関の名称の記載がなかつた」という記事があったらしい。

 たしかに、約款の10条は下記のように書かれている。

『第十条 前条第一項の契約書面において、確定された旅行日程、運送若しくは宿泊機関の名称を記載できない場合には、当該契約書面において利用予定の宿泊機関及び表示上重要な運送機関の名称を限定して列挙した上で、当該契約書面交付後、旅行開始日の前日(旅行開始日の前日から起算してさかのぼって七日目に当たる日以降に募集型企画旅行契約の申込みがなされた場合にあっては、旅行開始日)までの当該契約書面に定める日までに、これらの確定状況を記載した書面(以下「確定書面」といいます。)を交付します。』

 「表示上重要な運送機関の名称」と書いてある。
 はたして、この重要な運送機関の名称に「バス会社」は入るのだろうか?
 未だバス会社名をパンフレットに列挙している旅行会社をみたことはない。
 「表示上重要な運送機関の名称」といった場合、通常、航空会社や鉄道会社など公共的に認知されている運送サービスをさす。もちろんそういう会社は自社でチケットの小売もおこなっている。
 バス会社とくに貸切バスの場合、公共的な認知もなければチケットの小売だってしない。あくまで裏方の存在だ。

 とくに航空会社や鉄道会社は、監督官庁から許可をもらっているだけではなく各社独自のサービスを提供している。そこが「表示上重要な運送機関」ということになるのであろう。貸切バス会社の場合、もちろん自社のサービスというより主催旅行会社のサービスの意向が反映されるので、運送機関として「表示上とくに重要」というわけではないのであろう。

 (バスの横っ腹にこれでもか!といわんばかりに旅行会社名がでっかく!プリントされているバスだって走っている。あんなに大きく旅行会社名が記載されていようとも、あのバスは裏方の一バス会社でしかないはずだ。万が一事故が起きた場合でも、旅行会社の責任は問えない一バス会社だ。)

 やはり、こういう事故が起きると利用者はなかなか主催旅行会社を信用することはできないにちがいない。
 そう考えると、高速バスというのは、バス会社そのものが運営するのが一番いいように思える。そのほうが責任の所在もはっきりする。バス会社のコンプライアンスだって向上するだろう。

 ただ小さなバス会社は、自社だけで高速バスを運営することはできないかもしれない。そうなると、それをまとめてくれる主催会社が必要になってくる。これからは格安航空会社との価格競争の時代に入るかもしれない。これまで以上に格安へのプレッシャーがかかってくることも想像できる。ならば、主催会社を非営利団体にしたらどうなのか?もともと主催会社が安全への責任を取ることはないのだ。立場はあくまで手配しただけということで、事故などが起きたときの責任は各バス会社が負ってきたのだ。そして、高速バスに関して、「表示上重要な運送機関」としてバス会社名を明記したらどうだろうか。名前が表示されることで責任感が生まれるということだってあるのではないか。

 一点問題は、バス会社が高速バスを運営する場合の約款は、『一般乗合旅客自動車運送約款』だ。一方、主催旅行会社が高速バスを運営する場合の約款は、『募集型企画旅行約款』だ。募集型には、万が一の補償として「特別補償規程」がある。ここから最低限の賠償なり見舞金は支払われるが、『一般乗合旅客自動車運送約款』にはない。

 『一般乗合旅客自動車運送約款』には、以下のように書いてあるので心配ないとは思うが・・・・

第4章 責 任
(旅客に関する責任)
第54条 当社は、当社の自動車の運行によって、旅客の生命又は身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責に任じます。ただし、当社及び当社の係員が自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと、当該旅客又は当社の係員以外の第三者に故意又は過失のあったこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかったことを証明したときは、この限りでありません。
2 前項の場合において、当社の旅客に対する責任は、その損害が車内において、又は旅客の乗降中に生じた場合に限ります。
・・・・
・・・・


 上記には、「・・・その損害が車内において、又は旅客の乗降中に生じた場合・・・」と書いてあるが、 募集型企画旅行約款の場合は、ドライブイン休憩中の事故でも特別補償規程は適用される。
 たとえば、極端な例になるが、ドライブイン休憩中、身に着けていたカメラを盗まれた。この場合、バス会社運営の高速バスでは本人の責任となるが、旅行会社主催の高速バスであれば特別補償規程により携帯品損害補償金が支払われる。最近はクレジットカードの付帯保険を活用する旅行者が多いが、ほとんどのカードは国内旅行では付帯されないのではないのか?

 一番いいのは、『一般乗合旅客自動車運送約款』に特別補償規程がくっついてくれればいいのだが、そこまでしたら、あまりに過保護になるだろう。旅行会社の約款そのものが過保護なのだから、一般乗合旅客自動車運送の約款で安全が担保されるのであれば、バス会社運営の高速バスがいいかもしれない。

*JRバス 約款 


 



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