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関越道バス事故から考えたこと

*ホテル滞在中に中国人ツアー手配か…河野容疑者
*河野容疑者所有のバス、シートベルトない客席も
 次から次へと出てくる。
今大慌てで書類をシュレッター?しているバス会社は多いのではないか?

 ツアーバスを送客している旅行会社は、実際に自分の身に災難が降りかかりでもしないかぎり他人事であろう。

 regulation121.jpg
 上記は、添乗員が海外ツアーで受け取る現地オペレーターの指示書の一部である。
 ここには、ヨーロッパにおけるバスの労働基準が明記されている。
 ・一日最大12時間のバスドライバーの拘束
 ・一日最大9時間の運転時間
 ・一日最低12時間の休息時間・・・・・・・・・・・

 実際の労働基準はもっと細かい(下記参照)。
 その労働基準を守っているかどうか、ヨーロッパでは各チェックポイントで警察がドライバーのタコグラフを検査し罰金を科してている。だから、ドライバーは旅程の運行具合にとても神経質である。とくに盛りだくさんの日本のツアーは同時に走行時間や走行距離も長くなる。リスクを常に抱えている。添乗員とて1分でも遅れたらどうしようと考えている。朝8:00にホテルを出発したバスを12時間後の午後8:00までに解放してあげなければならない。しかもドライバーがバスを掃除、点検する時間を含めてだ。日程が順調に進んでギリギリ、万が一交通渋滞にでもまきこまれたら・・・・などと考えたら胃がキリキリと痛んでくる。

 このように労働基準をかなり厳格に取り締まろうとするヨーロッパでもバス事故はよく起きる。脱法をはかる輩もけっこういるらしい。事故はそういう輩が起こすとはかぎらないが、とにかくいろんな手段をこうじて悲惨な事故を防ごうと取り組んでいる。 

 いっぽう日本はどうか?
 労働基準は一見、ヨーロッパと大して違わないように見えるが、肝心なところは、日本のほうがゆるいのではないか?
 とくに、「特例事項」が・・・・・
 「原則」と「特例」があるが・・・・ヨーロッパでは「原則」に重きをおくのに、日本では「原則」という言葉を隠れ蓑に「特例」をうまく利用するのではないか?
 (添乗員の業務時間だって、原則として8時から20時!までだ。JATAは、「原則は原則ですから・・・」と説明する)
 日本のドライバーの1日の拘束時間は、「原則」13時間、「特例」16時間だ。
 朝8時にスタンバイしたドライバーを真夜中の24時まで拘束できるということらしい。すごい!はたして睡眠は何時間取れるのであろうか?あくまで「特例」で1週間に2日までしか認められないが、それを誰がどのようにチェックしているのだろうか?その労働基準でさえかなりハードだが、ヨーロッパのように厳格に運用されていないとなると、「特例」を「原則」のように判断しているバス会社や旅行会社もあるのではないか。このへんのいい加減さは日本の観光業の特徴だ。
 タコグラフのチェックポイントなど日本で見たことはない。
 バス会社への監査など滅多に来ないらしい。しかも、違反が見つかった場合でも「指導」や「注意」止まりのようだ。
 夜間ドライバーの健康診断や体調確認はヨーロッパでも日本でもバス会社の義務であるが、今回の関越道の事故バス会社はもちろん無視していた。
 
 *労働大臣告示「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示)

 * "Rules on Drivers’ Hours and Tachographs- Passenger Carrying Vehicles" (13ページより)

 日本の区分けは、拘束時間(労働時間+休憩時間)、休息期間。  
 労働時間とは、作業時間(運転・整備等)+手待ち時間(客待ち等)

 EUの区分けは、Driving(運転時間)、 Break(休憩時間)、 other work(整備時間、出退社時間など)、 rest(休息期間)。

 日本のドライバーの1日は、
 1日(24時間)=拘束時間(16時間以内)+休息期間(8時間以上)
 1日の拘束時間を原則13時間から延長する場合であっても、15時間を超える回数は1週間につき2回が限度です。このため、休息期間が9時間未満となる回数も1週間につき2回が限度となります。

 EUのドライバーの1日は、
24-hour period={Driving(原則9時間) + other work + breaks }(15時間以内)+Regular daily rest( 9時間以上)
 1日の休息期間を原則11時間から削減する場合であっても、11時間を下回る回数は2週間につき3回が限度です。

 
 今回の事故を受けて、監督官庁はかなりたたかれている。
 今後、労働基準を多少いじくって改善をアピールすることだろう。
 その労働基準の取締りはどのようにするのだろうか?監査を厳しくするだけでは違法行為を防ぐことはできない。やはりドライバーにタコグラフ設置を徹底させて日本の主要観光地、もしくは、ドライブインにチェックポイントを設置するべきだろう。
 もちろん、旅行会社などバス会社の手配事業者を共同賠償責任者とすべきだ。

 そして同時に、万が一事故が起きたとき、大事故に至らない工夫を考えるべきだろう。
 バス車体の安全性を高めることも重要ではないかと思う。シートベルトの重要性、消火器や非常口・・・・
 バス事故の場合、火災や出血多量で死亡者が出ることが多い。早めの対処如何では被害を最小限でくい止めることも不可能ではない。





 
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