Home *  * All archives

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
tb: -- |  cm: --
go page top

ツアーを選ぶ重要なポイント

 <利用ホテルを読み解く>


 ホテルは、旅行代金に比例するパーツである。
だから、高額ツアーより格安ツアーのホテルが、高品質であることはまずありえない。
ここでいう品質とは、主に、ファシリティ(設備・施設)、ロケーション(立地)、サービスをさす。
特に、ファシリティがお客に高品質感を与える上で重要である。

旅行会社は、現地の手配会社が明示する各ホテルのランク表などからツアーごとにカテゴリーを決めてパンフレットにホテル名を表示する。
高いツアーには、高いランクのホテルを!安いツアーには低いランクのホテルを!
しかし、同様にホテルに対するお客の不満は多い。それは、たとえ格安ツアーといえども、ホテルには価格以上のことを期待するし、高額ツアーであれば、その高額以上の価値を期待するということだろう。また、もう一方、ファシリティに対する価値観にも人によって差があり、不満の原因になるようだ。

実際、5つ星ランクの歴史と由緒あるヨーロピアン・ホテルに案内しても、前日泊まったカジュアルなアメリカン・ホテルの「ホリディ・イン」のほうが好かったというお客が多い。ヨーロッパの由緒あるホテルのなかには、建物も荘厳で調度品もりっぱであるが、各部屋はそれぞれで、こじんまりとした部屋も結構多い。普通の日本人にとっては、そのような、『ビデの材質が立派だけれどもシャワーのみ』とか『窓枠に歴史の重みを感じる』とか『照明スタンドがアールデコだ』などというより、大きな間取りで、大きなベット、機能的なバスルームがついているほうが、高級感を感じ満足がいくようだ。
日本人の場合、ホテルというと、ヨーロピアン系の顧客との信頼関係で成り立っているようなホテルより、「ヒルトン」や「ホリディ・イン」のようなアメリカン系の団体慣れした機能的なホテルのほうが使いやすく印象はいいということだろう。
だから、人に頼まれてホテルを手配する場合、4つ星クラスのアメリカ系のチェーンホテルに予約を入れておけば、まず怨まれることはないだろう。


 こんな具合だから、パックツアーの場合、最初からホテルに期待しないことだ。逆に、「それほど不衛生でなく、寝れればいいや」ぐらいに思っていたほうが安心である。それは、デラックスホテルと銘打ったツアーでも同じである。本来、いいホテルは、長期に滞在して価値のわかるものである。

パックツアーのパンフレットを見ると、ページの上か下に必ず、〈利用ホテル〉という項がある。そこには、きっと、〈・・ページ参照〉となっており、そのページには、細かな字でたくさんのカタカナが羅列されていることと思う。それが、利用ホテルの一覧表である。その中から、出発何日前までに、福引のように、または、ババぬきのように、一つのホテルが決定されるのである。旅行会社から送られてきた最後の案内「旅のしおり」を見ると、そうして選ばれたホテル名と住所、電話番号が日付け毎に明記されている。
「オー!このホテルか!」と先日、本屋で購入したガイドブックのホテルリストを開いてみる。
しかし、どう探しても、その名前が出ていないのだ。以前なら、ここで、アウト!後で旅行会社に電話して聞こうと思って、実際、後日電話してみると、「担当者が不在ですので、折返し電話します」と言われ、一向に電話はかかってこない、というパターンである。最終的に、添乗員の『安心コール』のような出発前のご挨拶電話の際、「なぜ、すぐ、かけてこない!!聞きたいことがあったんだ!!!」と怒鳴ることになるのである。お客にとって、添乗員も旅行会社の社員であって、担当者の一人だと思っている。添乗員は、旅行会社の担当者が誰なのかも知らない派遣添乗員である。
・・・・派遣添乗員の場合、こんな旅行会社社員の責任の「なすりつけ」に、死んだ貝のようにずーっと殻を閉じていなくてはならない。
 
 今は、ガイドブックにホテル名がないとなると、インターネットですぐ検索している者も多い。旅行会社が扱っているホテルであれば、ピンからキリのキリであっても検索に引っかかってくる。
ここで注意してほしいのは、インターネットで調べると、そのホテルの「クチコミ」のような欄がくっついていたりする。ホテルの利用者の「クチコミ」ということで、良い悪いの「評価」のような意味合いを持つ。だから、どうしても、その欄が気になってくる。「悪い」などと書いてあったらなお更気になる。できたら、そのコメントを読まないほうがいい。または、読んでも気にしないほうがいい。「クチコミ」どおりのホテルの場合もあるし、「クチコミ」とは全然印象の違う場合も実際あるのだ。特にサービスというのは、主観に左右され易い。「クチコミ」どおり、いいホテルだとしても満足度は薄れるし、「クチコミ」どおりのいいホテルでなければ、がっかりだけでなく、怒りまで生まれてくるかもしれない。いいも悪いも旅行の想い出は自分でつくればいいのだと思う。


実は、お客が最も注意しなければならないのは、ホテルのファシリティでなく、ホテルのロケーションのほうだ。
ホテルのファシリティは、上記のようにお客が気にしさえしなければそれで済むことであるが、ホテルのロケーションは、旅行の楽しみそのものに影響してくる。
だから、できることなら、ホテルのロケーションのはっきりしているツアーを選んだほうがいい。
「・・・ホテル確約」とか「・・・・・エリア内のホテル」などと明記されているほうがいい。

旅行の想い出は、団体行動以外の個人的体験に負うことが多い。
その個人的体験のできる時間はツアーの場合とても限られている。その限られてた時間を有効に生かすためにもホテルのロケーションが大事になってくる。極端にいえば、郊外の豪華なホテルより、街中の平凡なホテルのほうがお客には価値があるということだ。

日程中、フリータイムが設定されている町は、ほとんど大都市である。
そして、格安ツアーの場合、大都市のホテルはほとんど、郊外である。ガイドブックの地図内に無いホテルが多い。お客は、別に郊外に用事があるわけでないから、そこから街中へ移動しフリータイムを楽しみ、再び郊外へ戻るということになる。フリータイムの途中、ホテルで休憩はできない。戻るのが大変だからである。また、夕食もフリーならば、再び街中まで繰り出すことになる。これは、結構大変である。
たとえば、イタリアにベニスという町がある。「水の都」「ゴンドラ」など古今東西、多くの旅人を魅了してきた町である。このベニスに滞在する場合、旧市街(本島)と新市街に泊まるのでは、雲泥の差がある。私たちの知っているベニスはすべて旧市街である。新市街に泊まり、往復、船で旧市街へ出かけるのであれば、ベニスの趣きをほとんど感じることができずに終わることとなる。そして、格安ツアーであれば、間違いなくベニス新市街のホテルである。

他に、お客が自分たちだけで楽しめるひと時の時間がある。それは、各滞在都市のチェックイン後から翌朝出発までの時間である。特にサマータイム中(3月下旬~10月中旬)のヨーロッパであれば、日が暮れるのが遅いので、大いに楽しめるだろう。
だから、こちらもホテルのロケーションがとても重要になる。チェックイン後、または夕食後の限られた時間であるから、ホテルから歩いて近辺を回るぐらいがお客には丁度いい。わざわざ列車やタクシーに乗ってまで街へ繰り出すとなると、旅の疲れを溜め込むこととなってしまう。また、そこまでするなら、ホテルの部屋でじっとしていたほうがいいという旅行者も多いのではないか。
フリータイムのない滞在都市だからといって、ホテルはどこでもいいというものでもないのだ。

特に、ロケーションで注意してもらいたいのは、ツアーパンフレットの日程表に書かれている滞在都市の欄だ。
この欄に、[フィレンツェ又は近郊の都市泊]、[ハイデルベルク又は欄外に記載の都市泊]などと書かれていたら、よく考えて申し込まなければならない。
この表記は、フィレンツェ、ハイデルベルクに宿泊しない可能性があるということだ。もっと、はっきり言えば、フィレンツェ、ハイデルベルクに宿泊しないということだ。フィレンツェ、ハイデルベルクに宿泊しない可能性があるならば、お客は、はっきりと「不可能である」と意識したほうがいい。
フィレンツェ、ハイデルベルクも中世の趣きを残した、街そのものが遺産のようなところである。夕食後、散策でもできれば、間違いなく、一生の想い出になるであろう。それが、近郊の別な町となると、フィレンツェ、ハイデルベルクの郊外どころの話ではない。まったく、別な町なので、高速道路をタクシーを飛ばしていかなければ、中世の町並みに出会うことができない。近郊の都市もなかなか散策に適しているのであれば、新たな想い出になるかもしれないが、その保証はないであろう。結構、高速道路沿いのモーテルのようなホテルも多いのだ。

このような表記は、やはり格安ツアーに多いのであるが、できたら少し料金を出してでも、宿泊都市を一つだけ!書いてあるツアーを選んでもらいたい。(日程表には滞在都市一つだけ明記しているが、ページ隅に小文字で代替都市の可能性について書いてある場合もあるので注意=例:近ツリ・ホリディ)


もう一つ、ホテルに関して気になることを挙げる。
それは、たまに、『グレードアッププラン』と称して、何万円かプラスすると、もう1ランク上のホテルに宿泊できる!といようなツアーを目にすることがある。
私はこのツアーをあまりお奨めたくない。
グレードアップした側もしなかった側もデメリットが大きいのだ。

共通のデメリットとしては、1台のバスが2つのホテルをまわって、お客を乗り降りさせるのだから、間違いなく、相当の時間を要する。また、精神的にもお客にいい影響を与えない。
もし、1つ目のホテルのお客がもたもたして出発が遅れれば、2つ目のホテルのお客はいらいらしながら、バスの到着を待たなければならない。また、もし、2つ目のお客の一人のチェックアウトが遅れれば、1つ目のホテルから乗っているお客がブツブツ言うことになる。また、ホテル到着の際も、後回しにされたホテル側のお客は、はっきり言って不満そうである。

 そして、一方のホテルのデメリットとして、添乗員は一人しかいないわけだから、どちらかのホテルに滞在することになる。つまり、もう一方のホテルには、添乗員は同宿しないということになる。チェックインなどは、現地係員が手続きしてくれることが多いが同宿まではしない。翌朝までの間に特に添乗員に緊急な用事のあるお客もあまりいないのだが、実はそういう問題でもない。添乗員は安心弁なので、いつも傍にいるということがお客には重要なのだ。添乗員が傍にいないというストレスを、お客は無意識のうちに溜め込んでくる。そのことが、後々のトラブルの原因になることが本当に多い。
また、添乗員の付かないホテルが、グレードアップした側であることが多い。添乗員までグレードアップしてしまったら、アップしなかったお客がいじけてしまうのは目に見えるだろう。だから、添乗員は謙虚にアップしないホテル側に滞在するのだが、そうなると、グレードアップ側が、お金を追加したのにこちら側に添乗員がつかないということになってしまう。
当初のパンフレットには、[添乗員同行]と書いてあるのにおかしいではないか!不公平ではないか!
と思うかもしれないが、今は法律上許されるらしい。以前は、添乗員をつけるということは、旅行業法上でいう「旅行地において旅行に関する計画に定めるサービスの提供を受けるために必要な手続きの実施その他の措置」をさせるということで、ホテル滞在中も傍にいてケアすることを指していたようであるが、現在は、添乗員の滞在ホテルと連絡方法を知らせておけばいいということらしい。飛行機も同様に、途中空港における乗継ぎ手続きは、以前は添乗員の仕事であったが、旅行会社が、「添乗員なし」のツアーを催行するようになったら、いつの間にか、法律の解釈が変わって、「乗り継ぎ空港における緊急連絡先をお客に知らせておけば問題なし」ということになっていた。

また、今まで一つにまとまっていたツアーが、ホテルランクという格差によって2つに分断された雰囲気になる。特に、グレートアップした側の優越感とアップしなかった側の劣等感は、間に川が流れているように隙間を生み出す。



tb: 0 |  cm: --
go page top

トラックバック

トラックバックURL
→http://intouch.blog56.fc2.com/tb.php/59-cef9ff0c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
go page top

新着記事+関連エントリー

カレンダー

カテゴリ

最新コメント

プロフィール

ブログ翻訳

旅行業の本

添乗に役立つ本

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。