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プロ添

 旅行会社でたまに、「プロ添さん!」とか呼ばれてビックリすることがある。
 誰を呼んだのだろうか?まさか私?
 最近の旅行会社社員にとって、添乗員を専門にやっている者は、派遣だろうと「プロ添」ということになるらしい。
 私が旅行業界に足を踏み入れたときは、添乗という職種はまだ整備されておらず、ヤクザ者の度量試しのように旅行会社は添乗員を雇っていた。
 そんななかで、旅行開発(ジャルパック)専属添乗員、日本交通公社(JTB)の添乗(ガイド)課、近畿日本ツーリストのホリデーガール・・・などはまだまともな添乗員を育成しようとしていたのだろう。しかし、そのクラスでも当時彼らを「プロ添」とは呼ばなかった。
 当時、「プロ添」と敬意をもって添乗員の間で崇められていたのは、日通の何名かの添乗員であった。日本交通公社と共同主催していた『ルックワールド』の質、とくに日通の『ルック』の質は添乗員の憧れであった。また手配旅行分野における日通のシェアは群を抜いていた。

 その日通の「プロ添」を代表するのが、2007年のツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤーのグランプリを受賞した原好正氏だろう。添乗日数7000日以上!フードジャーナリスト(『食いだおれ旅日記』原好正著、トラベルジャーナル社発行)、8ヶ国語に精通・・・・・・・・
 それほどすごい「プロ添」の原氏だが、今は日本旅行にいる。日通を辞めたのか?それとも、定年なのか?と思ったが、考えたら定年後だって添乗を続けられるだろう。ということは、日通旅行の低迷でもう彼が満足する仕事がないということではないだろうか。日通は、2006年、第一ブランドであった『ルックワールド』から撤退した。今では主催をほとんど実施していない。比較的似たカラーの日本旅行というのはよい選択だったのではないだろうか。日本旅行ならまだ原好正というネームバリューに敬意を表す風土が残っている気がするが・・・・・もちろん、原氏の場合、敬意に値する実務能力と経験があるのだが・・・・・・・・
 これがもし阪急交通社やクラブツーリズムやユーラシア旅行社だったらどうだろうか?
 原氏といえども、新入社員に、虫けらのように呼びつけられるはずだ。

*日本旅行『大好きヨーロッパ』パンフレット

 日本旅行のパンフレットを開くと原氏が写っている。ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤーのメダル印や添乗日数7000日以上という表示とともに。ただ私はひとつ疑問がある。原氏のキャリアの大部分は日通時代のものだ。いくら日通と日旅が比較的似ているといっても異なる会社である。違う会社で添乗する際、微妙に自分の今までの経験値で計れないものが出てくるはずだ。新人の部分も出てくる。もちろん、原氏ほどの『プロ添』であれば、その実力で容易に軌道修正できるものだろうが、私が疑問に思うのは、日本旅行が原氏の日通におけるキャリアをでかでかと(実際は小さいが)載せていることである。私からすれば、原氏のような外様より日本旅行一筋の添乗員をもうちょっと重宝してあげれば・・・・と感じるのだが。

 
 ついでに、原氏が受賞した「ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー2007」の受賞記事から腑に落ちない点をいくつか?
*ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー2007

準グランプリのワールド航空サービスの中屋氏の受賞理由のところで、

同様に準グランプリを受賞された(なかや まさしさん)につきましては、添乗以外に営業も担当しながら卓越したイスラム世界及びキリスト教に関する知識を 生かして毎月各地区で講演会を実施しています。更に辺境地の企画・開発に加え月刊誌に53回執筆した原稿を本年3月に「ヨーロッパの教会建築とキリスト教 世界」として発刊し、次に「イスラム世界を知る」の発刊も予定しています。このように一般的な添乗員の枠を超え、旅の伝道師として日本人の国際理解の向上 に大きく貢献しています。特筆すべきは昨年10月に添乗した「幻の楼蘭、米蘭、ロプノールへの旅」の行程中、突然の軍事演習に遭遇し、他団体が楼蘭行きを 断念する中逆回りのルートを提案、様々なアクシデントに見舞われながらも楼蘭へ到達し参加客の長年の夢を実現した適切な判断は本人の経験に裏打ちされた ものでありました。これらの行動と全ての旅行参加客からの高い評価は準グランプリとして相応しいものでありました。


どうして、これが、ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー準グランプリの受賞理由なのだろうか?
講演したり本を執筆するのは、添乗業務とは関係ない。
ましてや、その下に書いてある「突然の軍事演習に遭遇し、他団体が楼蘭行きを断念する中・・・・」、無理やり別日程で楼蘭を目指したことが、どうして評価されるのか!逆ではないのか?危機管理からしたら、パック(主催)ツアーでこんなことをしてはまずいんじゃないのか。もし、変更が顧客に生命を含めた損害を与えるような事態になったとしたら、この評者はどう応えるのだろうか?中国の場合、必ず現地のガイドが同行するはずだ。楼蘭ともなれば、かなりの現地ガイドが数名付いたかもしれない。彼らの指示に従うのが賢明な判断であり、もしこれだけのルート変更を強行するのであれば、旅行業約款上、後々、添乗員および旅行会社の責任がかなり発生してくることになるのではないか。私には、このツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤーの選考委員に、「無能?」扱いされた断念した他団体の添乗員のほうが優秀に感じるのだが・・・・


もうひとつ、
特別功績賞のJTBサポートの山本氏の受賞理由

・・・・・・・・JTBライブデスク」のツアープランナー兼チーフアドバイザーとして活躍されており、特に昨年はモーツアルトイヤー最大のイベントであるザルツブルグ音楽祭で40日間専従し、ドイツ留学の経験を活かしてツアーの生命線のチケット確保に多大な功績を挙げました。又月刊誌に19回連載した旅行エッセイは好評・・・・・・


こちらも、どこが添乗業務なのだろうか?なにせこの賞は、『ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー』である。

もうひとつ、
特別功労賞のJTBワールドバケーションズの仲田氏の受賞理由

・・・・・・・・添乗中は参加客から探しやすいよう黄色のスーツ着用するなど、気配り、知識、誠意、品格、度胸をバランス良く兼ね備え、他社の後輩からも慕われ、現地の関係者からも高い信頼を得ています・・・・・・


これは、ちょっと言いすぎかもしれないが、普通の添乗派遣会社なら間違いなく「黄色いスーツ」を着た添乗員を呼び出し注意するだろう!また、その下に書いてある、「後輩からも慕われ」「現地の関係者からも高い信頼」も誰がどのように事実認定した?のだろうか?不思議だ・・・・・

私は、受賞者にクレームをつけているのではなく、受賞理由にクレームをつけているのであるので、悪しからず。
となると、選考委員がおかしい?ということになる。

選考委員会
吉村 作治 選考委員長・サイバー大学学長・早稲田大学 客員教授・エジプト考古学者
西阪  昇 国土交通省 大臣官房審議官(観光担当)
舩山 龍二 (社)日本ツーリズム産業団体連合会 会長
早坂 礼子 産経新聞社 編集委員
石山  醇 (社)日本旅行業協会 常勤参与
菊間 潤吾 JATA世界旅行博運営委員会 委員長
清水  誠 中村学園大学短期大学部 教授
田川 博己 (株)ジェイティービー 専務取締役

黒川 誠志 JATA 国際観光会議・世界旅行博事務局長
山田 隆英 (社)日本添乗サービス協会 会長


なんとなくへんではないか?
旅行業界関係者は、10人中5人(太字)
舩山氏、田川氏は、JTB出身
菊間氏、石山氏は、ワールド航空サービスの関係者
清水氏は、日本旅行出身

受賞者にこの3旅行会社が含まれている。




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この記事に対するコメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

URL | 履歴書の添え状 #-
2011/11/22 11:34 * edit *

Re: タイトルなし

春雨一郎 さま

コメントありがとうございます。

> [他団体が楼蘭行きを 断念する中、逆回りのルートを提案] これは大問題でしょう!! 
 ワールド航空サービスの臭いが私にはプンプンします・・・・・
 日本企業では、こういう方が賞賛され昇級するのでしょうね・・・・・

管理人

URL | InTouch #-
2011/05/15 01:28 * edit *

[他団体が楼蘭行きを 断念する中、逆回りのルートを提案] これは大問題でしょう!!  私はこのブログで初めて知ったけど。  たまたま無事だったから良かったってだけで、絶対にしてはいけない事ではないだろうか??  個人の一人旅ならともかくツアー旅行という他人の安全をも考えなければいけない場ではやってはいけない事のはずである。  以前北海道の登山事故の記事が有ったがあれと同じ考え方をすべきではないか?  もし何かあったらどうするつもりなのだろうか?  しかしこれからは、全添乗員はこのブログ記事をお守りに取って置くべきだ。  もし機転を効かせたつもりが裏目に出た時。  この記事を弁護士にも見せるのだ。  日本添乗サービス協会?が保証してくれる!  以下の様に抗弁出来る「以前、焼き肉屋さんでお客様への食の安全よりコストを優先さてしまった事件が有りました。 しかし!! こと旅行業界に於いては多少のリスクを冒しても、先ずはお客様のご要望にこたえる様努力する事を、暗に求められております!!  この事はJATAや、他にもあの有名な!吉村作治先生にも聞いていただければわかります。」  

 商売というのは、安く仕入れたものを高く売るのがコツではある。   しかし現実は厳しい。 なかなか思うようには行かない。  例えば一万円で仕入れた物を一万七百円で売れるかどうかというところで日々汗水流す事の積み重ねでどうにかやっている。  そんな所で同業者皆から月一円づつ集めて、業界の地位向上の為の団体を作るのはとても賢いやり方である。   失敗のリスクは無い、発言力も有る、コストは事務経費のみ!!  笑っちゃうね!   今盛んに流れているACとかも・・費用対効果なんて問われない・・ 善意のごとく振舞ってさえいれば良い、大衆なんて馬鹿だから・・  ましてや旅行業界なんて・・。
   勤めるには良い所かもネ!!

URL | 春雨一郎 #-
2011/05/10 10:55 * edit *
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