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アンケートとブラックリスト

納得いかないことがある。

 旅行会社は、お客様が旅行中に書く『アンケート』を、添乗員の評価表のごとく扱っていることに何の矛盾を抱かない。
「アンケートにご協力ください」と旅行最後に添乗員によって配布されたアンケートを、旅行会社は自分たちの本意で添乗員の評価基準値に使っている。そこには、お客様の個人情報を不正乱用している疑いすらある。
 アンケートの添乗員の項目以外の場所に書かれたクレームに関してまで、添乗員は旅行会社に呼び出されて、あれやこれやあらぬ疑いをかけられ、最終的に罪人に仕立て上げられることもある。旅行会社は、添乗員を減給したり、添乗員に自腹で菓子折を買わせてお客の自宅へ謝りに行かせたり平気でする。

 それにくらべて、自分たちへのお客からのクレームには高慢である。
 うるさいお客は、即、ブラックリストに流し込んで、次回から参加させなければいい。自分ところのお客で無くしてしまえばいい。一丁あがりである。客でなければ、無理して笑顔をつくらなくてもすむ。無視だ!
 お客からしたら、あのとき丁重に謝罪されたのは何だったんだ?ということになるのだ。


参考:セカンドクラスの添乗員(X(ペケ)添乗員の独り言 / X(ペケ)添乗員)より

ブラックリスト・1  金融業界には、ブラックリストがある。支払いの停滞が何回かあったりするとこのリストに掲載されるが、これに載ったら大変。金融業界はブラックリストを共有していて、1カ所でもこのリストに載ってしまうと、あっという間に業界に広がり、カードは作れない、使えない、ローンは組めなくなるなど、生活に支障が出てくる。

 旅行会社にも、顧客のブラックリストがある。でも、これは各社独自のもので旅行業界全体で共有しているものではない。したがって、A社ブラックリストに載ってもB社では関係ない。航空会社のリストも同様らしい。

 私のいた会社でも数10人の該当客がいて、社内では「BL」と呼んでいた。では、どんな人がBLになるのだろうか。会社によって基準は異なるが、私のいた会社では、次のようなお客様がBLになった。

(1) 団体行動ができない
 最大派閥(?)だ。自己中心的、時間や決まり事を守れない等の性格的な問題から、ご高齢で足腰が弱く介添人なしでは歩けない、耳が遠く、声をかけても、電話のベルも全く気づかないといった肉体的な問題を抱えるケースまで、多種多様だ。ただし、肉体的な問題のお客様は同行者や訪問先によってBL解除のケースもある。

(2) 酒癖が悪い
 夕食時、アルコールが入ると人格一変。添乗員ばかりか同じツアーのお客様にまで、酔って、からんで、殴ってしまった人もいた。

(3) 代金未払い
 申込金の請求書を送っても、出発前の一括払いの請求書を送っても、払わない。直前になって「やっぱやめるわ」。これが続けば、もうさようならだ。

(4) 悪質クレイマー
 申し込み時、出発前、ツアー中、帰国後、とにかく文句。そんなに文句があるなら申し込まなければいいのに。

(5)要望過多
 もう限界、私はあなたの専属添乗員ではないんです、と思わせるお客様。

 以上は代表的なもので、他にもいろいろなタイプのBLがいたが、さて、これらの困ったお客様をBLにするか否かの判断基準は?

ブラックリスト・2  困ったお客様について、どこからBL(ブラックリスト該当者)になるか。各社その基準はさまざまだが、私のいた会社の一例を紹介する。

 クロアチアのツアーに、1組の老夫婦が参加していた。とにかく歩けない。プリトヴィツェ湖群国立公園でも、ドブロヴニクの城壁でも、何としてもほかのお客様とペースが合わない。

 そのため、各観光地では、
「右側には○○が、その後左側には××が……」
 と案内してから、ガイドにお客様の誘導を頼み、私はこの老夫婦を連れて遥か後方を歩くという形になった。もちろん、昼食や集合時間の関係でこの老夫婦の観光は数カ所はしょらせてもらい、先回りして他のお客様に追いつくというパターンだった。

 帰国後、課長がアンケートを持って来た。てっきり「添乗員に観光カ所をはしょられた」という老夫婦からのクレームだと思ったが、全然違った。他の多数のお客様からの、老夫婦に対する苦情の申し立てだった。

「なぜ、あんなに歩けない客を参加させたのか。添乗員ははるか後方で老夫婦ペースで歩行。尋ねたいことがあっても、英語が話せずガイドに質問できない。全般を通して添乗員は非常によくやってくれたが、あれでは二重、三重に手間がかかってかわいそう。自分たちもとばっちりを受けるし、気も遣わなくてはいけない。会社として、ツアーに参加できるか否かしっかり判断して受け付けるべきだ」

 簡単にまとめると、このような内容だった。気の毒にもこの老夫婦、この会社ではBLになってしまった。

 特定のお客様がBLになるかどうかは、添乗員や営業社員の報告に加えて、お客様からの声で決まることが多い。BLの基準は添乗員が決めることではない。なぜなら、添乗員の報告のみで決定してしまうと、単に(添乗員と)「ウマが合わなかった」「生理的に相容れなかった」という個人的な要素、主観が入ってしまうからだ。
 多くの方から「団体ツアーに不適格」と判断されたとき、BLになる。では、BL客からの新たなるツアー申し込みがあったとき、会社はどう対応するのか?

ブラックリスト・3  私のいた会社では、BL(ブラックリスト該当者)のお客様からのツアー申し込みは基本的に受け付けていなかった。では、申し込みがあった場合、どのようにしていたか? これは、一例だ。

(1) 酒癖が悪いBLの場合
「弊社のツアーはご年輩の女性が多く、お酒を飲めない方がほとんどです。お酒にお強いようですが、もっと若い男性客が多い会社のツアーの方がお相手が多くて楽しくお酒が飲めるのではないでしょうか」

(2)文句が異常に多いBLの場合
「弊社のツアーは、宿はBクラス、お食事もお客様のお口に合うものを用意できるか非常に不安です。他社のもう少しランクアップしたツアーの方が、お客様に満足いただけると思います。弊社は添乗員もなかなか優秀な人材がおりませんので(私のこと?)」

(3)個人的な要求がやたらと多過ぎるBLの場合
「かなり忙しいスケジュールで、ほかのことをする時間はほとんどとられません。他社のもう少しゆったりとしたツアーの方があれこれできる時間をとることができますので、そちらの方がよろしくはございませんか」

(4)足腰が弱っていたり、体力的に団体行動ができないBLの場合
「ゆったりツアーに見えますが、実際はかなりきついです。連日3時間ぶっ通しの徒歩観光もありますが、大丈夫でしょうか。他社のゆったり、のんびりしたツアーと比較なさってはいかがでしょうか」

 普段は一生懸命ツアーを売り込んでいるのに、何となく変な気持ちだ。

 ここで薄々気づいてくださる方もいらっしゃるが、全く自覚がなくて食い下がる方もいらっしゃる。そんなときには、怒らせないよう、刺激しないよう、やんわりと、
「弊社はお客様にはふさわしい会社ではないと思いますので、よろしければ他社のツアーにご参加いただけましたら幸いと存じます」


『セカンドクラスの添乗員』の稲井未来氏が添乗に従事し人気HPを開設していたのは、2000年前後までだったようなので、現在のブラックリストは、もっと過敏になっているはずだ。
 旅行業界がコンプライアンスなき利益猛追に走り出したのは、2000年以降である。情無きイジメが加速した。

 現在では、旅行会社の個人的要素や主観で、ブラックリストに上納!されてしまう。
 それに関し、旅行会社は、説明責任を負わない。

募集型企画旅行・約款

(契約締結の拒否)
第七条 当社は、次に掲げる場合において、募集型企画旅行契約の締結に応じないことがあります。
一 当社があらかじめ明示した性別、年齢、資格、技能その他の参加旅行者の条件を満たしていないとき。
二 応募旅行者数が募集予定数に達したとき。
三 旅行者が他の旅行者に迷惑を及ぼし、又は団体行動の円滑な実施を妨げるおそれがあるとき。
四 当社の業務上の都合があるとき。
五 通信契約を締結しようとする場合であって、旅行者の有するクレジットカードが無効である等、旅行者が旅行代金等に係る債務の一部又は全部を提携会社のカード会員規約に従って決済できないとき。











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この記事に対するコメント

Re: No title

破門されし者 様

コメントありがとうございます。

> 「弊社はお客様にはふさわしい会社ではないと思いますので、よろしければ他社のツアーにご参加いただけましたら幸いと存じます」


参加拒否するにも、この言い草はヒドイですね!
言葉は丁寧だが、心(ホスピタリティ)は全く感じません。

ユーラシアの「過剰サービス」とは、利益追求のためのパフォーマンスだといっているようなものですね。
これがこの会社の体質そのものではないですか。
そして、添乗員には、「添乗はお客様のことを心配すること・・・心配とは、心を配ると書きます・・・」にようなことをマニュアルで叩き込んでいます。
「心」はマニュアルで教えられない!というだけでなく、マニュアル化された「心」ほど冷酷なものはないのではないでしょうか?

管理人

URL | InTouch #-
2011/02/19 00:52 * edit *

No title

まるでE社そのものだ!

-----------------------------------------------------------
普段は一生懸命ツアーを売り込んでいるのに、何となく変な気持ちだ。

「弊社はお客様にはふさわしい会社ではないと思いますので、よろしければ他社のツアーにご参加いただけましたら幸いと存じます」
----------------------------------------------------------------

URL | 破門されし者 #5w8DYPMM
2011/02/18 11:55 * edit *

ウズベキスタンにて

管理人様
ウズベキスタンでの出来事も思い出してしまいました。
○添乗員・・・よく添乗員続けてるなー、というくらい抜けていました。

・タシケント到着、さあ、最初のホテルだ。
 「皆さん、明日はこのバスではないので、忘れ物にご注意ください。」と添乗員、自分もバスを降りようとする。
 添乗員の後ろに座っていた私、添乗員の椅子の上に置き去りにされたパスポートを発見。
 添乗員に渡したところ、「ああ、すみません。」
 すみませんじゃないだろ・・・あなたがパスポート紛失したらどうなるんだよ・・・。
・楽しい旅行も終わった、さあ出国だ。
 タシケントの空港は、パスポートコントロールを通った後にもビザチェックの場所があった。
 添乗員、「あ!団体ビザをパスポートコントロールに忘れてきた!」
 出国できないところだった。
・タシケントからソウルへの機中(アシアナ航空)
 相部屋で一緒になりすっかり意気投合した女性二人を並ばせてあげている。
 その一方、「夫婦」と「その友達1名」、申込は別々だし当然部屋も別々だが
 実質「三人で参加した」方々は、友達だけ遠くの席。
 添乗員に注意した。ソウルから成田まではこの三人に配慮した。
 しかし添乗員に注意した時点で私はBLに一歩近づいたのである。

バスの冷房がきかず暑い暑いと文句を言っている客がいた。
「お国柄、バスの冷房がきかないことがある。」とパンフに記載されていたはずだ。
この客はそれに対して臍を曲げ、離団してシャフリサブスには行かず、サマルカンドを自由に回っていた。
離団証明書にサインさえすれば確かに許される行為ではあるが・・・。

この客も添乗員も、今もどこかで旅をしているのだろう。
素麺をつつきながら。

どこまでの苦情や迷惑ならばBLに載るのか、E社には説明してほしい。

URL | 破門されし者 #5w8DYPMM
2011/02/17 11:38 * edit *

Re: 事情、それは旅行社に都合のよい魔法の単語

破門されし者 様

コメントありがとうございます。
それこそ不条理でしたね。
お察しします。

添乗員、旅行会社も、自己保全を真っ先に考えるようになりました。
以前、私が記したような、イジメに添乗員が加担していることも多いのです。
*イジメとツアー(http://intouch.blog56.fc2.com/blog-entry-460.html
そのほうが、多数派の印象がいいと思うのでしょう。

また、クレームも先に言った者勝ち!のようになっていて、お客が会社に言う前に、布石を打っている添乗員や声の大きいお客の意見に従ってしまう会社スタッフなど、モラルなき旅行業界の腐敗は末端にまで広がっています。

管理人




URL | InTouch #-
2011/02/16 20:58 * edit *

事情、それは旅行社に都合のよい魔法の単語

管理人様

ご存知のとおり、私もE社のBLに載っています。
しかし「事情」を説明してくれるならば良心的、E社は「事情」「事情」の一点張り。
それに対して、S遊旅行のなんと誠実なことか。
約款を読むかぎり、「事情」でごまかさないことが読み取れる。
そもそもE社のツアーはS社のコピー。良心的なところもコピーしてほしいもの。

さて、E社では次のようなことがありました。
○クロアチアのツアー
 全く歩けないわけではないが、少々ペースが遅いおばあさんがいました。
 この方、ツアー客に荷物を持ってもらったりしてだいぶ助けられていました。
 しかし、「皆さんが荷物を持ってくれたりするので助かるわー。」と一言。
 これを聞いて皆???
 「基本的にはツアーは自分のことは自分でやるべき。参加するなとは言わないが、
  健康な付添い人を連れてくるべきでは???」
 最初から他のツアー客を期待するのは図々しすぎる。
 それ以来、皆この方から距離を置き始めました。しかし最悪だったのは・・・
 添乗員がこの方を「露骨に」邪険に扱いだしたことです。
 非常に見苦しい光景でした。
○麗江のツアー
 以前は健康だった(らしい)が、すっかり衰えた老人が参加していました。
 ・手も震えてしまい、中華料理を取り分ける際に、ボトボト落とす。
  「中華料理は汚して食べるもんだ。」と豪語する。
  誰も、この人が取り分けたものに手を付けなかった・・・。
 ・石畳の街で、歩くのが大変。私は添乗員と一緒にこの人を「支えた」。
  それでも転んでしまうことがあったが、恐ろしい物欲の持ち主で、
  カメラが壊れていないかどうかばかり気にする。
 ・それに対し礼を言わないどころか、夕食時にナシ族と踊った後、
  この老人に「君が転ぶんじゃないかと期待してたんだけど。」と軽口を叩かれる始末。
 ・若い女性添乗員の「ワンショット」を撮ろうと必死になっていたが、
  添乗員はそれから逃れるために私を利用した。
  「じゃ、○○さんも一緒に!」と無理矢理引きづられて。
 ・食事時にする話はどうでもいい「旅行武勇伝」。あまりにも鬱陶しいので
  全員一致団結して、この老人から極力離れるべく猛スピードで席決め。
 ・最後には参加者が全員ブチ切れ、アンケートに散々書いたところ
  E社は参加者全員にお詫びの電話をした。

しかし、両者ともきっとBLには載っていないのでしょうね。
その一方、クロアチアでは荷物を持ち、麗江では支えた見返りが軽口かつ添乗員に利用された私が、
今E社のBLに載っているわけです。

URL | 破門されし者 #5w8DYPMM
2011/02/16 11:17 * edit *
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