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エイズと旅行

 昨年(2010)の日本のエイズ新規患者は、過去最多だったらしい。
 感染者も増え続けている。

 去年のエイズ患者 過去最多に  2月8日 5時55分

去年、国内で新たに報告されたエイズ患者は453人で、過去最も多くなったことが分かりました。厚生労働省は、感染の拡大が進んでいるとして予防の徹底を呼びかけています。

厚生労働省のエイズ動向委員会によりますと、去年1年間に国内で新たに報告されたエイズ患者は453人で、過去最も多くなりました。また、新たに報告されたエイズウイルスの感染者は1050人で、患者とあわせると1503人となり、これまでで2番目に多くなりました。感染経路は同性間の性的接触が最も多く、患者と感染者あわせて948人と全体の63%を占め、次いで、異性間の性的接触があわせて317人で21%でした。年齢別では、▽30代が535人で最も多く、次いで▽20代が374人、▽40代が310人などとなっています。一方で、保健所などで受けつけているエイズウイルスの検査や相談の件数は2年連続で減少しているということです。厚生労働省は「早期発見ができず、感染の拡大は進んでいるとみられる。感染の広がりを防ぐために検査を受けるとともに予防を徹底してほしい」と呼びかけています。


 エイズという病気が知られるようになったのは、1980年代後半であったと思う。
 それ以前から、エイズの症例は報告されていたらしいが、世にも恐ろしき性病・出現!というニュースが出回ったのは、1980年代後半だったと思う。ただ、その当時でも、エイズは、同性愛者だけがかかる病気であり、男女の性交には関係ないと実しやかに話されていた。とくに、欧米以外の国々では、自分たちには関係ない遠い世界の話として、真剣に受け止める者はいなかったのではないだろうか。

 死に至らしめる性病として、欧米では、80年代終わりから90年代にかけて、瞬く間に、夜の風俗街のネオンが消されていった。
 添乗をしていて、それを肌で感じた。

 当時の日本はバブルの真っ只中である。
 日本の会社には余剰金があふれていたのであろう。
 どっちみち税金で取られる!と思ったのか、多くの会社が国内外へ褒賞旅行や視察旅行へ出かけて行った。私は、このようなツアーの添乗をしながら、社員の皆さんは、このような旅行に参加させてもらうよりよっぽど給料を上げてあげてもらったほうが喜ぶのではないか?と感じたものだった。

 このような旅行は、もちろん、男性社員ばかりのツアーが多い。
 幹事さんや団長さんがいて、大手の会社などでは、現地係員がお出迎えしてくれて、夜な夜な接待してくれたりする。
 接待の基本は、「女」であり、日本から訪問したお客の第一の欲求も「女」だったりする。

 こういうわけだから、どこへいっても、「女いる?」「女のいるところへ連れて行ってよ!」ということになる。
 しかし、上記したように、この時期の欧米では、エイズとセックスと死は密接に絡まっていたので、どこの歓楽街でも閑古鳥が鳴き、ネオンを消した店も多かった。たぶん、時の政府から自粛のお達しも出ていたのだろう。
 ハンブルグでも、コペンハーゲンでも、アムステルダムでも、ニューヨークでも、サンフランシスコでも、ラスベガスでも、・・・・・ほんとうに静かだった。

 だから、お客に、「女!」といわれるのが本当に困った。
 「申し訳ございませんが、ご存知のとおり、今、こちらでは、エイズの問題が大きくて、そのような女性たちを探すのは大変です・・・・」
 と私は言うのだが、それで納得する者はあまりいなかった。
 とくに、接待の幹事さんともなれば、「女を抱かせるのは絶対命令!」だったりするのだから、何が何でも、「女」を探さなければならない。

 こんなことを言うお客もいた。
「添乗員さんは嘘をついている!女とは、男の永遠の欲求なのだ!だから、どんな場合でも、男は女を求める。そういう女がいない場所なんてないんだ!」
 う~ん・・・確かにそうかもしれない。
 しかし、現実に、下半身の高揚とは反対に、「これが歓楽街!」とガクゼンとしおれた町々が多かった。

 これもよく考えてみると、あちらのほうが正しくて、日本男子のほうがおかしいのではないかとも思える。
 だって、誰だって、訳の分からない病気で死にたくはない・・・・
 日本人があまりにエイズに無頓着すぎるのではないか。日本人の多くは、多少のエイズの知識も持っていなかった。

 「添乗員さ~ん!こっちの人、大丈夫? 病気にならないかなあ~~~」

 彼らの言う病気というのは、エイズを指しているわけではない。もっと、ポピュラーな性病を指しているのだ。 当時、彼らの脳裏にエイズは存在しなかった。
 ほんとう、この人たちは危険だったと思うが、運良くというか・・・実際、エイズに罹ったという話は聞かなかった!
 他の病気には罹っていたようだが・・・
 
 その後日本でも、エイズ教育が行なわれた。薬害エイズ問題も大きく取り上げられた。
 エイズはどのように感染するのかということも正確に報告されるようになった。
 エイズは今までの粘膜感染する性病と違い、B型肝炎と同じく血液感染でうつる病気である。だから感染力は比較的弱く、軽度な接触などでうつるものではない。ディープなセックスは避け、コンドームを必ず装着すれば100%近い確率で感染しないなど・・・・

 新たな知識を得た欲望にあふれた世界の男性諸氏は、再び、歓楽街へ足!を運ぶ勇気が出てきた。

 長い時間をかけて引いた潮が再び満ちてくるように、世界の歓楽街が息を吹き返してきたようだ。
 とくに、日本も含めて、歓楽=女が、アンダーグラウンドで広がりをみせている。
 エスコートサービス、出会い系など・・・・・・
 WEBや携帯電話がそれを後押ししている。
 このツールは、発展途上国でも、急激に普及している!

 もともと、エイズは発展途上国で急激に広がったのだ。
 セックス産業だけで、ここまで蔓延しやしない。
 アフリカや南米、東南アジアなどで、急激にエイズ患者やキャリアを増加させたのは、注射針の回し射ちなど貧困地区の医療制度の問題が一番大きいのではないか!この直接感染が、その後の夫婦間の感染、母子感染へとつながっていったのではないか!
 また、そのような貧困層が、歓楽街への労働力を供給している国はまだたくさんある。

 現在、アメリカが自分たちの市場経済を世界に蔓延させ、どこの国でも激しい賃金格差が生じ、失業率も増加した。その間、エイズも増え続けた。日本でも、ワーキングプアという格差がもはや常態化している。
 この状態で、どうしてエイズが減っていくのだろうか?
 世界中で、エイズが増えていくだろう。

 とくに、エイズ保菌者(キャリア)は増えていくのではないか。
 これは仕方がない。ただ、現在、保菌者が発病することはほとんどないらしい。良い薬があるらしい。だから、早期発見でエイズが見つかったら、儲けモノ、ぐらいに思ったほうがいい。
 問題なのは、気づいたときにはもう発病していたというエイズ患者であろう。
 キャリアを通り越して、いきなり発病してしまったら、取り返しがつかない。

 是非、今の旅行者には、これぐらいの覚悟を持って、世界の歓楽街をさまよってほしい・・・
 もし、早めの検査でプラス(エイズ保菌者)と判明した場合には、自分のキャリアのひとつと思うしかない・・・・


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