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旅工房の絆

「旅工房」の絆「旅工房」の絆
(2009/03)
鶴蒔 靖夫

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 企業の太鼓持ち作家・鶴蒔靖夫氏の『旅工房の絆』という本を読んだ。
鶴蒔氏は、それ以前、『旅名人が語る極上のゆとり旅』という本を書いて、ニッコウトラベルをすばらしさ?を絶賛していた。
 旅行会社だけでなく、すべての業界で、鶴蒔氏のヨイショ本は存在するが、さすがこういう本ばかり書いているせいかそのヨイショ度はなかなかである。

 その業界を蜜に取材し、嘘は書かない。
 『旅名人が語る極上のゆとり旅』でニッコウトラベルを絶賛したときも、ニッコウトラベルについて書かれたことはすべて事実であろう。その事実を鶴蒔氏はヨイショ・絶賛するのだ。私からみれば、その事実が、絶賛するどころか非難に値すると思っているのだが、彼は違う。太鼓持ち作家というのは、さすが、うまく書くものだ!と感心する。

 『旅工房の絆』でも、そのヨイショぶりをまんべんなく発揮している。
 この本では、旅工房という比較的新しく中堅の旅行会社を取り上げているが、ニッコウトラベルほどの入れ込みは感じられない。ニッコウトラベルは著者自身よく参加されていたからかもしれない。格安の旅工房は著者の希望にはそぐわないのかもしれない。

 著者は、旅工房の設立過程を社長の高山氏の生い立ちや人生観とからめて書き現していく。そして、急成長していく旅工房の戦略や発想のすばらしさを、「顧客と企業が一体となって作り出していくという新たなビジネスモデル」として紹介していく。

 戦時中朝鮮から連れて来られた両親のもと苦労した日々、その中で、自分が就職した小さな旅行手配会社がゴタゴタしてたまたまその会社を買い取るはめになったこと。その会社を信頼する仲間とともに大きくしようと努力し、期待のもてる新たな旅行の芽をみつけ、バリ(プルメリアツアー)、グアム、ニューカレドニア、トラベルカフェ・・・・と大手にはできない機動力をもって収益に結び付けていく・・・・・・・

 著書で紹介されている高山社長の考え方はとても共感がもてる。
 鶴蒔氏としては、めずらしく良い会社を取り上げたものだと思う。


「出せば売れる時代」の次に訪れたのは、価格破壊とまでいわれた「格安ツアー時代」の到来である。HISを肇頭に、この格安ツアーが業界の発展に貢献したことはたしかだが、もともと利潤の少ない産業といわれてきた旅行業界の首を自ら絞める方向に向かってしまったことも否めない。
 利潤が少ないため、次々と格安ツアーを企画し、細かく手が回らなくなった結果、旅行者からのクレームも倍増してしまったのだ。また、無理な値段設定から、経費すら稔出できなくなり、倒産の憂き目にあった旅行業者も少なくない。
 高山は格安ツアー全盛期から、「安ければいい」という方向性に擬間を抱いていたという。
「格安旅行で成長した全社があるのはたしかですし、これが若いお客さまを取りこんで、海外旅行マーケットを喚起したのも事実です。しかし、価格を下げるために、泊まるホテルをツーランクくらい下げてしまいました。その結果、水しか出ないシャワーとか、ポロポロのベッドなどで泊まる羽目になってしまいました。そこまでグレードを下げて、旅行に行ったお客さまが本当にその国を好きになったのかというと、疑問が残りますね。
 やはり、その国に行くことで、楽しみ、いい思い出ができなくてはいけません。そして、それが国際交流が生まれる動機づけになればいいと思います」
 さらに高山は、格安旅行の弊害をこう続ける。
「航空会社に圧力をかけて、価格だけで需要を喚起しようとしていたので、企画力がなくなってしまっていました。ですから、現地の業者さんも苦しみ、航空会社さんも苦しむ、そして旅行会社も苦しむ。お客さまも、せっかく旅行に行っても、やはり不満を感じてしまうのです。みんなが価格に走りすぎた弊害が、いま出ているわけです。安ければ売れるという時代は、もう終わったと思いますね」
 そこで、今後、期待きれるのが、企画カのある海外旅行である。海外旅行は単に仕入れて「売る時代」から自分たちが「つくる時代」へと変化を見せているといえるだろう。


 忘れかけていた人材の大切さ

 もう一つ、高山には反省点があった。
 いままで旅工房に入社した社員は、別の業界に移るために辞めることはあっても、仕事が嫌で辞めることはなかった。それに、たとえ数カ月という短い間、アルバイトをしたスタッフでも、その後も会社にちょくちょく遊びに来るような、そんな連帯感が同社の魅力だった。それが、この時期になると一変してしまったのだ。
「売り上げが三〇億円くらいまでは、私と社員の距離も近かったのですが、売り上げが六〇億円後半の声を聞くくらいから、何かが変わりました。それは、このまま行けるのではないかと、私が自信過剰になっていたからでしょう。そうすると、自然に社員との距離感が出きたのか、離職率が急に高くなってしまったのです」
 四〇人を一〇〇人体制にするためには、あと六〇人必要だ。しかし、人数合わせに固執するあまり、よく見極めず、安易に人を入れ、結局は人材が育たず、どんどん辞めていったのだ。
「当社はお客さまに対して担当制になっていますから、人が辞めれば担当が変わることになり、お客さまにも迷惑がかかります。ですから、当然、クレームも多くなりました。それに、入れては辞めるという繰り返しが、むかしからいたメンバーの士気にも悪影響をおよびはじめたのです」
 さらに、本社機能にも支障が生じていた。
 支店を出すために、幹部社員を支店長に送り出していたので、本社の人材が手薄になってしまったのだ。気がつくと、旅工房のDNAを知らない社員ばかりになっていたのである。よくある急成長時の落とし穴にはまってしまっていたのだ。
 それは、個人商店から組織型経営に移行するときに起こりがちな問題点であり、そのことは高山自身もわかっていた。先人の経営者たちの著書にも、そうしたことは多く書かれていた。わかっていたのに、その罠にハマってしまったのは、やはり、自分自身に驕りがあったからだと高山はいう。
「本当は、社員やスタッフのカがあって会社が成長しているのに、しだいにそれを自分の力だと履き違えてしまったのです。数字をあげて、新規上場することばかりに気を取られ、周りの大切さが見えなくなっていたのです。社員にも申しわけなかったですし、お客さまのためを考えている会社ともいえなくなっていました」
 このままでは危ない。そう感じた高山は、もう一度原点に戻ることにした。
 そして、平成二十年にはあえて成長を抑え、内部を見つめ直した。
 それと同時に、優秀な人材を育てることにも再び重きを置くようにした。


 わたしは、10年前くらいだろうか、まだ、ランドオペレーターの頃の旅工房と一度接したことがある。変わった名前のランドだなあ・・と思ったので記憶に残っている。その頃は、まだ、小さな会社だったのではないか?電話してもなかなか社員がつかまらず、やっとつかまえても、反応がにぶかった印象がある。少ない社員が手に余る仕事をかかえていたのではないだろうか?
 あれから、10年以上の歳月が過ぎこの会社は、急成長した。
 高山社長の企業家マインドも、上記鶴蒔氏の著書によると、格安一辺倒ではなく、すべての社員に商品造成から営業まで任すような遣り甲斐を与え、人材の大切さを基本に据える社会性と倫理観を持ち合わせているようだ。

 しかし、人の育成はとてもむずかしいのだろうか?
 個を大切にして潜在能力を伸ばすことが人材育成にはとても大事なのだろうが、そういう能力のない人もいれば、能力があっても個人プレーで私利私欲に走る者も多い。だからといって、マニュアルで紋切り型に育成すれば、バカしか残らず成長は見込めない。

 このへんのジレンマが、以下のようなクチコミサイトの評価になってしまったのだろうか?


旅工房
 *クチコミランキング
 格安海外航空券を 予約したのですが、都合でいけなくなり、出発1ヶ月以上前にキャンセルしました。キャンセルしてから3週間経っても入金されないので、メールしたら「○月○日に入金します。」のみのメール。発券前でキャンセル料は無料とあったので 振り込んだ金額全額が入金されると思ったのに 7800円ものキャンセル料を差し引かれていました。「明細を教えてください。」と、メールしても 返信なし。電話もしましたが、2週間以上経った今でも返事なし。不誠実な態度にもう2度と利用したくありません。(女・専業主婦)
3歳、1歳の子供と妻、私で宮古島に行ったが、飛行機は全員ばらばらの席だった。ANAに何とかしてもらったが、せっかくの旅行ではじめから疲れた。メールで旅工房に質問をしたが5日たっても返事が来ないので連絡したら、係りの人が出張中でメールできなかったと言われた。メールはどこでもできるだろうし、ネットで取引をする会社ならばきちんとやるべき。(36才・男・医師)
ホテルのセーフティボックスに入れていた現金数枚を抜かれていた時、現地係員のが何もしてくれなかった。係員の態度に納得出来ず帰国後、旅工房に係員の態度を連絡すると「お金は返せない」の一点張り。お金を返せと言っていないのに。お金を取られた事は勿論悔しいけど、それ以上に現地係員や旅工房の態度に腹がたった。(38才・女・会社員)
格安航空券を購入。燃油サーチャージが正規の金額より高いのに気付き電話すると、おかしな説明。結局、差額を返金。気がつかない人はそのまま?とても信用できない。(61才・男・無職)
フリープランの海外旅行だったが、現地スタッフが約束の時間にいくら待ってもホテルへの送迎に来ず、結局自分でタクシーを拾い時間ぎりぎりで空港を走る羽目に。帰国後の対応も他人事。二度と利用したくない。(25才・女・会社員)

 クチコミは、絶対値ではないが、旅行会社の評価のひとつだろう。
 たまに、クチコミなどいい加減なもので信用しないという旅行会社の社員がいるが、そういう者にかぎって、添乗員を厳しくアンケートで評価している。
 クチコミは立派な旅行会社へのアンケートだろう。
 ついでに言わせてもらえば、添乗員に旅行会社社員のアンケートを書かせろ!

*旅工房HP 





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