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旅行会社の地位と責任 その2

 わたし自身は、過去に何度もブログで書いているように、添乗員としては「みなし労働」のほうが働きやすい。いちいち会社に労働時間の報告書を書いたり、携帯電話で指示を仰ぐのは面倒だ。しかし、現実は、報告書や携帯電話はもちろん、そのうえ添乗員に管理・判断・決定権のないくらい旅行会社のマニュアルで縛られたあげく「みなし労働」を一方的に受諾させられている。

「みなし労働」でどうにか暮らしていくためには、中堅添乗員で日当2万円以上でないと無理だろう。
 労働環境を考えたら、海外添乗員で年間200日以上出すことは適当ではない。ならば、日当2万で年間200日めいっぱい働いたとして、年収400万円ということになる。それに打合せ・精算の手当てがほんの多少つく。業界のほとんどを占める派遣添乗員の場合、ここから、税金が引かれ、年金、健康保険を自分で支払う。もちろん、ボーナス、退職金はない。

不安!
しかし、現実は、日当2万ではなく半分の約1万円だ!仕事だって200日入るかまったく保証はない!
新人はもっと安い。ベテランはたとえ40年近くのキャリアがあろうとも、日当2万円を越えることはないだろう。たぶん、15000円くらいで頭打ちとなり、派遣会社は低料金で使える新人のほうに仕事の斡旋をおこなう。

この構造は添乗員の派遣会社が設立されて以来まったく変わりないのだ。
もちろん、旅行会社はそのことをよく理解している。だから、旅行会社がよく言い訳のように、派遣会社には、もっと高額で卸しているなどということは説明とはいえない。

「みなし労働」という就業形態は、企業と労働者との間に信頼関係があれば、とても威力を発揮する。しかし、企業がその「みなし労働」を自分たちの都合で解釈しだしたら、それは、労働実態をごまかす隠れ蓑でしかなくなる。
現在、旅行会社は、完全に、「みなし労働」を、自分たちが添乗員を恣意的に使うための隠れ蓑にしてしまった。阪急の裁判では、詭弁まで弄して「みなし労働」の正当性を主張した。主張すればするほど、自分たちが隠れ蓑にしていた実態が世間にさらされてしまった。

「みなし労働」のあいまい性が、旅行会社に隠れ蓑にする口実を与えたのだろう。こうなれば、労働形態として「時給制」を主張することで、旅行会社の不純を正すしか方法はないのかもしれない。
 東部労組と阪急の9月の裁判の判決のように、1日8時間を「みなし」として後は残業代とするのならそれでもいいのではとも思えるが、それは、8時間分を「日当」という言葉を置き換えただけで、実質的には、「時給制」と同じだろう。ならば、はっきり「時給制」に切り換えたほうがよい。


添乗員と契約
添乗員の仕事はほとんどが契約に関することだといえます。添乗業務は法律的にみると、契約に基づく債務を履行すること、あるいは債務の履行を求めること、そして契約をすることなのです。・・・・・添乗業務の基本は、旅行会社が旅行客と契約した(旅行契約)旅行を実施するための業務をすることです。・・・・・・
(社)日本添乗サービス協会の教本『添乗員の地位と責任』より


お客様は、受付(出発)~帰着までのパックツアーの契約を旅行会社と結ぶ。その間、債務は継続する。ならば、添乗業務の基本は、債務の期間である「受付(出発)~帰着まで」ではないのか。その間に添乗員に完全な休憩時間を設けるということは、お客様にたいしての債務放棄にはならないのか?

「添乗員憎し!」ということで、ビタ一文、添乗員に支払いたくないのだろうが、常識的に考えて、添乗業務は、「受付~帰着まで」ではないか。そして、それに付随する業務が、受付や帰着の前後、打合せや精算とある。実際は、ツアー遂行のための準備にいろいろと手間暇がかかっているのだが、添乗員は謙虚だからそこまで要求していない。

その常識の部分である「受付~帰着まで」の旅程に、「その部分は休憩時間だ!」と非常識なことを旅行会社は言ってくる。
お客様に随行しているかぎり、100%の休憩があるはずはない。休憩か業務か?ということでいえば、100%業務だ。
もし、阪急トラベルサポートのいうように「飛行機に乗っている時間は休憩時間だ!」などという言い分で、労働時間が削られるのであれば、世の中すべての労働賃金がおかしくなるのではないか?労働基準法は改めて作り直さなければならないのではないか!

セールスで移動している時間、出張で飛行機や電車に乗っている時間、郵便局へ郵便を出しにいく時間、トイレの時間、お茶をすすった時間、同僚と仕事以外の話をした時間・・・・・・・・・・・

添乗員は、営業マンのように飛行機に乗ってただ現場へ移動しているわけではない。お客様とともに飛行機に乗っている。常にお客様の視線にさらされている。お客様の隣の席の場合も多く、話相手になるなどかなり気を遣っている。機内でお客様から入国書類に関する質問も受ける。
トラブルも起きるかもしれない。

以前、機上で、私の隣に座った阪急トラピックスのお客様が、「パスポートがない!」と騒ぎ出したことがあった。ご婦人たちのグループであったが、それは大慌てであった。あわてるのは当然だと思ったが、こういう場合、どこかにしまい忘れていることがほとんどだ。わたしは、きっとどこかにあるんだろう、くらいに思っていたが、婦人たちは「添乗員はどこ?」と機内をあっちこっちうろつき回り、終いにはスチュワーデスまで巻き込み、やっと添乗員を見つけ出すと、「成田空港の・・・免税店の?そうだ!あそこで忘れたんだわ!あの免税店・・・名前は? 」と、結局、スチュワーデスが機長に報告し、成田空港の免税店を探して無線で連絡してもらえるようになったらしい。
私の予想に反して、その後スチュワーデスが、「見つかりました!お客様のおっしゃるとおり免税店にあったそうです」「次の便の機長にパスポートを預けてもらえるよう頼んでありますので・・・・」と、その受取り方法に関しては、添乗員とスチュワーデスで相談していた。

しかし、あの添乗員はヨーロッパまで休まることがなかったのではないかと思う。しかも、わたしの隣のご婦人たちは、「どこにいたのよ!あの添乗員は!困るわね!こういうときのためにいるんでしょ!」と、自分の落ち度は棚に上げて、すぐケアしなかった添乗員の悪口を言っていた。

これでも、添乗員の飛行機内の時間は休憩時間というのだろうか?
それとも、こういう添乗員の労働時間を・・分と計算するのだろうか?
彼女は、機内にいる間ズーッとこの件で頭を悩ませていたはずだが・・・・・・

お客様に同行するというのは、こういうことを指すのではないか?
トラブルを処理した行為そのものだけが業務中ではなく、処理するためには、お客様を注視する努力をしていなければならない。努力していなければ、迅速な処置はありえないのだ。努力と処置は一つである。

この考えに立つならば、一日24時間分の時給をいただかなければおかしい。
この考えのほうが、「みなし労働」より、はっきり解りやすいのではないか。

「みなし労働」という形態は、もう現在のような市場原理では、企業の隠れ蓑以外にはなりやしない。
すぐ、撤廃するべきではないか?

*改めて呼びかけます 「飛行機内の時間」アンケートにご協力を!
*HTS支部「飛行機内の時間」についてのアンケートに寄せられた回答





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この記事に対するコメント

幽銭 と ラベル 様

「添乗員憎し!」ということで、ビタ一文、添乗員に支払いたくない、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これ、「幽銭 と ラベル」 でチームリーダーを気取る ハクション大魔王が
思わず口にする言葉。 あんまりお客さま方に好評な添乗員の存在は
彼らにとって、ちょいとウザイ存在。

だから日当を安く安く・・・・もっと安く設定してしまう。
旅行代金は 「犯灸 交通社」なんかよりずっと高いのにね。

打ち合わせの態度は低姿勢ですが、なにか事が起こると急に横柄に
なって本性を現す。

横柄な あなたの態度が 見え隠れ

低姿勢 最初だけなの 知ってます

あんたより 部下の方が 優秀よ!

URL | 添乗仲間の応援者 #-
2010/12/19 09:07 * edit *

内部情報

私は直接派遣添乗員を依頼する事は無いものの、皆さんの事情を知り
余りにも理不尽だと思い今回内部情報を書かせていただきます。

音楽チームでやっている講師同行ツアーがありますが、添乗員の
みなさんは講師がいくら郵船トラベルからもらっているのかご存知でしょうか?

実はツアーが採算ベースにのっているとした場合、日当は5万円です。

女性の講師で、がとう先生(Gatou仮名)という専属みたいな先生がいますが ,
年間大変多くの旅行企画を郵船トラベルとタイアップしています。

講師は本業の側ら、余興としてアルバイト気分で、また自分の趣味も
兼ねて旅行に出るわけですから、うらやましいともいえますね。
しかも、面倒くさい殆どのことを添乗員がやってくれる訳ですから
次々旅行に出るのも、なんでもないでしょう。

サテ、添乗員はどうでしょうか。勤務に沿う対価をいただいていると
いえるでしょうか? 特に音楽ツアーは夜遅くまで添乗員は時間の
拘束を受けます。 

ここのブログ開設者が書かれるとおり、この雇用形態はすでに
常識を逸脱していると思いませんか? 皆さん!

URL | 二引線 #-
2010/12/17 23:24 * edit *
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