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旅行会社の地位と責任 その1

小泉政権から続く市場原理主義が佳境を迎えた2007年、添乗員の待遇は、強欲な亡者となった旅行会社のため、ボロ雑巾のように使い棄てられようとしていた。
その頃、堪忍袋の緒が切れた派遣添乗員の有志が個人でも加入できる東部労組の力を借りて労働基準監督署へ派遣添乗員の待遇改善を訴え出た。

派遣添乗員など自分の便利屋(農奴)ぐらいにしか思っていなかった旅行会社にとっては、「寝耳に水」だったであろう。ただ、添乗員ごときに何ができるのか!というのが旅行会社の本音のはずだ。
旅行会社にとって、添乗員費用は自分たちの出張費のかわりでなければいけない。「出張費あげるからかわりに行ってよ!」程度でなければならない。だから、添乗費は公定価格であり公定レートは固定化されているのである。不変なのである。

旅行会社は過去と同じようにやり過ごせると考えはずだ。その考えは、すこし甘かったようだ。
新聞では、市場原理主義がまねいた格差問題に焦点を当てていた。その中には、派遣という雇用形態が格差を生み出していることを強調していた。インターネットという新たなメディアも強力にバックアップした。東部労組のブログには数多くのコメントが寄せられ添乗員たちの生の声が不特定多数の者たちの元へ届けられることとなった。
やっと雇用者目線を重視した労働基準監督署のよって、旅行会社に待遇改善の勧告がおこなわれた。

政府の審議会や大手マスコミでも取り上げられ、旅行業者として真摯に対応せざるおえなくなった。旅行業界の得意技は、大問題となるまえに、「私たちは今、自主的にその課題について改善策を議論しておりますので、もうしばらくお待ちください」というパフォーマンスだ。このパフォーマンスで過去いくたびかの試練を乗り越えてきたのだ!そして、政府や官僚が口をはさむ隙を与えず、自分たちの都合のいい落とし所を考える。

今回も、サービス連合(旅行会社の労働組合)、JATA(日本旅行業協会)、TCSA(日本添乗サービス協会)で、旅行会社寄りの妥協案をさも添乗員の待遇改善をしたかのように発表し、「添乗員の声」に常に耳を傾けてその待遇の改善に今後とも取り組んでいくような姿勢を誇張していた。
今回は、かなり大きくマスコミで取り上げられてしまったこともあり、パフォーマンスだけで乗り切れないと考えたのか、残業に関する超過勤務手当てなど今までになく進展はあった。だが、これだけでは、添乗員問題の根本的解決に結びつくことはない。あまりに不法だったところをちょっといじっただけである。旅行会社も派遣会社も痛くも痒くもないだろう。

そもそも、添乗員の待遇改善により自分たちの利益が半減するような自浄作用が旅行会社にあるのだろうか。
自分たちの利益を減らさず添乗員の待遇を改善しようと思えば、どう考えたってツアー代金を上げるしかないだろう!しかし、ツアー代金とは1993年のバブル崩壊以降つねに下がり続けているのだ。もともと数%という純利益しか生まれない構造。ツアーの中身ももうこれ以上コストパフォーマンスできないだろう。円高などと言われたって結局、「その分を値下げしろ!」と言われるのだ。

これでは、添乗員の賃上げをする下地がないではないか?
下地がないということは、基本給を抑えて、手当て(残業22:00~05:00)に相当する実務をさせないということである。
人権無視といわれたことを多少ひっこめる
・・・「旅日記」「安心コール」「集金」・・・

はたして、これで派遣添乗員の環境改善はされたのであろうか?
確かなことは、これだけでは、以前どおり、一人では暮らしていけない。もちろん、家族は持てない。何かにパラサイトしていなければ暮らしていけない。
将来の保証は何もない。社員に比べ事故にあったり身体を壊すリスクは高いが社員のような保証はない。長く働いてTCSAの名誉表彰を受けたとしても1円の退職金も出ない。
・・・・・・・・・

2008年9月、リーマンショック。
その年の末には、「派遣村」が有名になった。
自動車メーカーの派遣切りなど、雇用の悪化。年収300万円以下が就業人口の5割を占めるようになった。年収200万円以下は3人に1人(34%)になった。 それ以上に、新卒学生の就職先がないなど仕事があるだけでも幸運のような社会状況になってきた。

どうしようもなく悪い派遣添乗員の待遇のほうに、一般社会が近づいてきた!
2009年、新型インフルエンザが発生し添乗員付きツアーが前にもまして減少していった。
ただでさえ待遇が悪いのにそれに輪をかけて仕事がないとなれば、パラサイト添乗員までが別な職へ離れていく。

残った添乗員も、待遇改善を叫ぶ元気を失っていった。
もともと待遇の悪いことはわかっていて入った仕事ではないか・・・
旅行会社が、人権無視の強欲姿勢を多少後退させたことで満足してしまったようにみえる。
いや、もう仕事があるだけでも、増えただけでも、「良し」と感じているのかもしれない。

こんななか、東部労組の派遣添乗員は、屈することなく長期戦を戦いぬいている。ほんとうに頭が下がるおもいだ。
ただ今、3つの「派遣添乗員はみなし労働かどうか」の裁判を闘っている。

はっきり言おう!
ここで負けたら、派遣添乗員の待遇が改善されることは二度とないであろう。
話し合いで解決することは絶対にないのだ!!
過去に、一度もなかった!
過去20年間、あれだけTCSAが「添乗員の劣悪環境・改善」を叫ぼうが、国交省も、厚労省も、JATAも、大手旅行会社も、真剣に取り組もうとしなかった!
逆に、大手旅行会社や派遣会社は、叫んだ者をこの業界からパージし、見せしめのごとく関係者をイジメぬいていく。

つづく


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この記事に対するコメント

観光労連関西地連執行委員

善野はん、一切の嫌がらせやめてくれ!。

不当解雇をはねかえす10カ条

①はっきり「やめません」
②やっぱり「やめません」
③退職強要には「無理強いはやめてください」
④人権をキズつける言動には厳重抗議を
⑤無理な出向、配転には「それはできません」
⑥会社より自分が大変!
⑦おだてにのらず謙虚に拒否
⑧家族みんなが困ります
⑨最後はじっと黙ってでもがんばりましょう
⑩仲間と相談、全国に知らせます

URL | zenno #-
2011/05/13 19:06 * edit *
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