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旅程保証で保護されたのは旅行会社だ!

 旅程保証はお客様を保護するために法制化されたものだが、実際は旅行会社を守るために組み込まれたものだったのではないかと疑いたくなる。

*日本の旅行会社信頼できるとどうしていえるのだろうか?

 そもそも旅程保証で旅行会社がお客様を保証する変更事例などあまり起るべき事例でもなければ、起きた場合でも、今までは現場でなんとか処理してきたものだ。それほど大事になる問題でもなかった。
飛行機のオーバーブッキングだって滅多に起こらない。オーバーブッキングよりエンジントラブルや天候不順で飛行機は欠航したり遅延するほうがだんぜん多い。
ホテルのオーバーブッキングも滅多に起きることではないが、もし起きた場合でも、ホテル側が自分たちの責任とわかって丁重に処理してくれるものだ。ホテルそのもののオーバーブッキングより部屋タイプが変更になっていたという問題のほうが多いが、この場合は本来旅程保証で扱う事例なのかととても疑問が残る。たとえば、お客様から「部屋にバスタブがなくシャワーだけだった」というクレームが発生した場合、そもそも予約の段階でバスタブ付きで予約確定(OK)が済み、その後バスタブ付きで最終確認しているのかということが問題である。もしそれを旅行会社が怠っていたら、旅程保証ではなく損害賠償だ。予約確定もしていないのに、オーバーブッキングも旅程保証もありえないのだ。

このように見ていくと、当初から旅程保証に相当するようなことは、現場のスタッフたちが当事者間で責任を痛感してお客様のクレームを事後に持ち越さないように努力してきた。
サプライヤーの責任でおきるのが旅程保証で、その責任をフォローアップするのが旅行会社である。その立場の責任の取り方というものを現場は理解していた。お客様にはその違いということをはっきりと認識させてあげれば、その場で誠意を込め対処すればほとんどのお客様は間違いなくクレームを後々まで引きずることはなかった。また、そんなことをしたら自分の損につながることを知っていたと思う。

それを、旅行業界は、旅程保証というもので、現場の対応とはべつに、事務処理化してしまった。そして、現場には、「どっちみち、旅程保証で変更補償金を支払わなければならないから、現場では何もしなくていい」と言い出した。現場で現地スタップがトラブルを処理しようと思えば、とうぜん、多少のお金はかかる。そのお金よりもっと安いお金(変更補償金)で処理できるのだから、現場はなにもするな!という通達である。しかも、旅程保証ができたら、万が一の場合でもその後ぐたぐたともめる必要はない。法的に「この場合は、これでよいことになっています!ほら、約款にこう書いているでしょ!!」と言えば済む事になっている。こんな便利なものはない!

もちろん、現場は困った。
添乗員をふくめた現場のスタップはどんなに誠意を込め対処しようと思っても、事務的に処理するしかなくなった。事務的に処理した段階で、どんな「誠意」も「偽善」と受け止められるようになった。お客様は、添乗員に偽善的な目を向けながら、その後もクレームを引きずったまま旅することとなった。

このように、旅程保証制度は、添乗員の誠意をないがしろにさせた。
いや、そんな単純なものではないかもしれない。
行き場の失った添乗員の誠意は、本来対象であるべきお客様から旅行会社へ向かっていったのだった。

その後、添乗員はツアーの運行管理とは関係ない旅行会社の作業に日夜追われることになったのだ。たとえば、ツアー中で起きた荷物がロストしたようなどうでもいい事故報告でも、ツアー中早期に事故報告書をFAXしなければならない!というように、旅行会社側の事務処理作業や責任回避のために、お客様へのサービスを中断してまでも、旅行会社の社員のゴキゲンとりをしなければならなくなった。
 会社に連絡してもいっさい解決しないことまでも、手間暇かけて連絡しなければならない!!!
こんなことが盛りだくさん書かれたマニュアルで、添乗員は本来の添乗業務を阻害されるようになったのだ。
当然、無知で自己保全しか考えない旅行会社の担当者たちは、こういう書類を手際よく綺麗に提出する者を、自分に忠実なポチとして高評価するようになっていった。

 当初、お客様のためといわれた「旅程保証」は、まわりまわって、ついに、現場と遠く離れたシェルター内の指揮官たちのどうしようもない専制主義を生み出してしまった。
 結局、いちばん損をするのは、お客様ということになった!

 お客様は、空腹を満たすために旅行へ行ったのではない。
 心に触れる何かを得るためにこの商品を購入したのだろう。
 しかし、旅行会社がお客様に与えた対価は、空腹を満たすためのパーツでしかなくなった。
 ちょうど、1995年、旅程保証が約款に追加された頃から・・・・・おかしくなりだした。





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