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偽善的なお付合い

 添乗中、現地の関係者ととても親しくなることがある。
 国内でいえば、お土産やさんの営業マン、写真やさん、ホテル・・・・
 海外でいえば、お土産やさんの営業マン、現地ガイドさん、ドライバー・・・・

 もちろん、仕事上の関係者であり営利な関係で結びついているのだが、多くの時間をともに過ごすことにより、それ以上の友情が芽生えたような気になるものだ。
 仕事のことだけでなく、世間のこと、自分のこと、お互いの悩み、将来のことなど、表裏なく話し合えることがある。

 「今度はゆっくり飲みたいね!」
 「個人的に遊びにおいでよ!」

 その後、休暇をとって現地に遊びにいく。
 あのときの楽しかった想い出を振り返り、連絡を取ると、
 「・・・・アア、あのときの・・・・?ご無沙汰しております、今回はお仕事ですか?何か・・・私に用事でしょうか?・・・・・すいません、今小用がありまして・・・・・」
 などと、応じられることになる。

 何度かそういうことがあると、そういう偽善に慣れっこになる。
 もちろん、あちらが偽善だったはずだが、いつのまにかこちらも偽善的になっていたりする。
 落胆した偽善にいつのかにか自分も染まってしまう。

 現地の関係者だけでなく、それがいつのまにか、お客様にたいしても向けられることになる。

 『五〇歳からの元気な脳のつくり方』高田明和著 角川書店 より

 定年後のまわりの変化
 日本でも定年後、もとの会社とまったく縁がなくなるケースが多くあります。このあたりの事情を、エッセイストの諸井薫さんはうまく表現しています。
 彼は定年後、自分の会社に行く気がしないといいます。自分がまだ社員だったころ、定年後の先輩が訪ねてきたときに、いかにして早くお帰り願うか苦労したことを考えると、とても会社に行く気にはならないというのです。
                                                    今までよく行っていた料理屋にも行く気がしないそうです。部長だったころは女将もあれこれ丁重にもてなしてくれましたが、まったく地位がなくなった人間を相手がどのように扱うか分かるからだといいます。
 私もこのようなことは二、三経験しました。以前、ある製薬会社の部長と親しくなり、学会の寄付でも好意的に計らってもらいました。その後、彼は常務になりました。彼の一言は非常に大きな力をもつらしく、大抵のことは彼の一存で決定できたようです。そのために、彼の会社からは比較的多くの援助を得ることができました。
 ある時、私が学会を開くことになり、展示やランチオンセミナーをこの会社にお願いしようと思いました。七月のことでした。彼に電話をすると、自分は六月の株主総会で退職して顧問になった、だから援助はできないというのです。
 そのとき私は不思議に思いました。彼の後任はかつての部下です。ひとこと「今までいろいろ世話になっているから、高田の依頼をよろしく頼むよ」と、なぜ言えないのだろうかと思ったのです。
あとでサラリーマソの友人や知人に訊くと、定年になると、たとえ元の部下でもなかなか以前のように頼みごとはできないものだ、むしろ部下だった人だからなおできないのかもしれないと言われました。
 もうひとつは料理屋での体験です。私たちのよく行った料理屋の女将さんは、もと芸者で気っぷのよい人でした。あるとき店のカウンターに中年の男性がいて、飲みながら店の女性たちと話していました。
彼が帰ったあと、女将に「あの人はだれなの」と訊くと、昔この町に転勤で来ていた人で、久しぶりにこの町に来たから懐かしくて寄ったと言っていたそうです。
 そのとき私は、ロマンティックな男性と現実的な女性の気持のずれを痛感しました。昔この町で仕事をしていた頃、部下を連れてきて女将とも親しくしていたのでしょう。久しぶりに行ったら相手はどんなに懐かしく思うだろう、などと男は思いがちですが、女将にとってはただの客の一人に過ぎないのです。
 これと同じようなことは私も経験しました。もと住んでいた町では、高級料亭でよく食事をしました。その店の女将もやはりもと芸者で、昔は私の師である林たかし先生や辰野隆先生がよく遊びに行ったことで有名でした。定年後、そこで元の大学の教授たちと食事をしたのですが、雰囲気がなんとなく以前と違うのです。
 私はすでに現職ではなく、東京に移り住んでいたのですが、社会的には活動を続けていますし、その町でも依然として知られているといってもよいと思います。しかしなんとなく以前と違うと感じたのは、店の女将や経営者は、いつも使ってくれる客とそうでない客とでは無意識のうちに態度を変えるからでしょう。



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(2004/08)
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