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海外パックツアーをVIP旅行に変える

海外パックツアーをVIP旅行に変える78の秘訣海外パックツアーをVIP旅行に変える78の秘訣
(2004/04)
喜多川 リュウパックツアー向上委員会

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 この本の著者は、添乗員である喜多川リュウ氏+パックツアー向上委員会となっている。
 このようなよくわからない・・・・委員会だとか・・・・研究会だとかの共著本を読むと、話に統一性がなくおもしろくないものが多いのだが、この本は、視点が一貫していて読み物としても教養本としてもけっこう楽しめる。
 たぶん、添乗員である著者・喜多川氏がほとんどの文章を書いたのではないかと思う。

 「海外パックツアーをVIP旅行に変える78の秘訣」という題名や帯には「海外個人旅行をアップグレードするカリスマ添乗員が教えるマル得マニュアル・・・」などと、いかにもハウツー本を意識させるタイトルがついているが、内容は添乗員にとってはごくあたり前の知識や留意点が書かれている。
 このごくあたり前のことを、あたり前と感じられなくなった昨今だからこそこの本は価値があるのかもしれない。

 この著者である喜多川リュウ氏のもっとも優れているところは、彼の抱く視点だと私は思う。
 彼の視点の中心には、常に「お客様」がいる。
 その視点がぶれることはない。

 そのことは、下記のこの本の「まえがき」と「あとがき」を読めばよくわかる。
 それだけでも、この本は価値があると思う。


まえがき


「ちょっと歩き疲れちやったからバスで待っていてもいいですか?」
 ツアー客のひとりの女性が、申し訳なさそうに言う。
「そんなこと言わないで……。ここまで来て湖を見なかったら話になりませんよ」
「でも、外は寒いし・・・」
「すぐそこですから、行きましょう」
 カナダは、ロッキー山脈にあるペイトー湖での出来事だった。バスの駐車場からは少し歩くが、「ロッキーの宝石」と言われるこの湖を見逃すわけにはいかない。
「そお? そんなにすすめてくれるなら行ってみようかしら」
 ぼくにうながされて、女性はようやく重い腰を上げた。

 帰国後、その女性から数枚の写真が添えられた手紙が届いた。
「はじめて見たロッキーの山々は本当にきれいでした。最初はきつい日程だったかなと思いましたが、行ってよかったと思っています。あのとき、添乗貝さんが強引に引っ張っていってくれなかったら、きれいな湖に出合うことはなかったでしょう。旅行の疲れは1週間もたてば消えてしまうものです。でも、あの湖の美しさは、私の心に一生とどまるでしょう」

「海外旅行の添乗貝」という仕事を通して、ぼくたちは毎年数百人におよぶ日本人旅行者と出合う。また、かつてカナダ某州政府観光局や外資系航空会社に勤務経験のあるぼくは、さまざまな場面でたくさんの日本人観光客を見てきた。名所旧跡めぐり、美術館探訪、ハネムーン、グルメ、ショッピング、リラックス、転職休暇・・・・と、旅の目的は人それぞれで異なっている。30人の旅行者が集まれば、そこには30通りの「旅のかたち」がある。
 旅行者たちの限りある「時間」を、一生忘れられない「思い出」というかたちに作り変えていくために、一人ひとりの満足のために、ぼくたち添乗員は、旅行者と現地サプライヤーの仲介役として陰に日なたに折衝を行なっている。

 旅行者とともに過ごす時間や、交わす言葉を通じて、ぼくたちはさまざまな体験をし、本来のあるべき旅の姿に気づき、本当の旅の楽しみ方を身につけていく。そこには感動、喜び、発見がある。そして、ときには失敗やトラブルも……。
 やがて両者に、「客と添乗員」を超えた「人と人」という信頼関係が生まれる。


 本書は、ぼくたちがパッケージツアーにかかわることによって獲得した旅のノウハウや、裏技をまとめたものである。旅の最先端にいる添乗員たちの体験談や苦労話、本音もふんだんに盛り込んだ。




あとがき


 パッケージツアーを利用して、海外旅行に出かけようと計画するときに、さらには行く先々において、あなたをサポートする人々は何人ぐらいいて、どれだけの職種があるかご存じだろうか。
 まずは、旅行代理店の受付スタッフがいる。いや、パンフレットを配布してくれた人が最初の旅のきっかけかもしれない。空港においては、旅行代理店のスタッフがボーディングパスを用意してくれているかもしれないし、航空会社のチェックインカウンターから手渡されるケースもある。飛行機のなかで、ツアー客にサービスをしてくれるのは、キャビンアテンダントである。
 旅行地では、旅行代理店の現地スタッフにも出合うだろうし、ホテルのフロント係やレストランのウェイター、観光地ガイドに、バスドライバーなど、じつに大勢の人が「あなたの旅」にかかわっており、職種の例をあげたらキリがない。

 それらの多くの職種のなかで、「ツアーのはじめから終わりまで」、誰よりも旅行者と深く接しているのが、ぼくたち添乗員である。
 添乗貝といってもさまざまだ。ハイシーズンに人が足りなくなってかり出された、にわか添乗員もいれば、「旅好きだから」という理由だけで、バイト気分で添乗している人もいる。
 添乗員である以上、「旅好き」の要素は必要不可欠である。しかし、もっとも大切なのは、客観的に旅を見ることができる資質と、「人好き」という要素だと、ぼくは考えている。
 旅の知識があり、人が好きだからこそ、ツアーのお客様に満足してもらおうと、ぼくたちは外地で走りまわる。 旅先でお客様の笑顔が見たいから、出発から帰着まで、絶えず目配りをし、問題が起きていないかを見極めているのである。
 ・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・
 旅にはかたちがない。パンフレットだけを見れば、出発日が違うだけで同じツアーのように見えても、添乗員が変わり、気象条件が変わり、曜日が変わり、出会う人が変われば、旅のかたち、印象はまったく異なる。「旅行」とは、この世でたったひとつの商品なのでめる。 
 世界でたったひとつの商品を、「お客様にとっての最高の思い出」という結果に仕上げるために、ぼくたち添乗員は日々努力している。お客様と現地スタッフのあいだに入り、折衝や交渉を行なっていく。
 決められた指示書に従うのが原則だが、お客様の希望や気持ち、ツアーの雰囲気をくみとって、時と場合に応じて、手配に修正やアレンジを加えていくケースもある。トラブルの対処はもちろん、ときには手配ミスをカバーし、お客様と現地関係者の「心のバランス」をはかりながら、ツアーの流れをつくり、より満足度の高い方向へと導いていく。

 そういう長い経験という裏づけを基に、ぼくたちはパッケージツアーを、多方面から検証できる立場にある。
 パッケージツアーを、ランクアップさせるために何をすればいいのか。満足のいく旅行にするためには、どのようなコツがあるのか。ぼくたちが経験から知りえた知識を、なるべくわかりやすく解説してみた。「添乗貝付きのツアーなんて、時間や行動が制約されてわずらわしいのではないか?」
 という声を聞くことがある。しかし、現地の最新情報を知っているだけでなく、旅行者の本音をだれよりも理解しているのも、じつは添乗員たちなのだ。
 旅を楽しくするためのノウハウやコツは遠慮なく、添乗員から引き出してほしい。現にぼくのツアーのお客様は、それを十分に行なっている。
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