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サミーツアーとあずみ野観光バス

2007年の2月に起きたスキーバス事故

ソース:asahi.com [朝日新聞] 2007年5月14日

 吹田スキーバス死傷事故 長野の観光バス会社社長親子3人を逮捕 大阪府警

大阪府吹田市で2月、「あずみ野観光バス」(長野県松川村)の大型バスが橋脚に激突し、スキー客ら27人が死傷した事故で、大阪府警は14日午前、運転手の小池勇輝容疑者(22)を業務上過失致死傷と道路交通法違反(過労運転)の疑いで、同社社長の下総建司(40)、妻の専務、下総美和子(44)の両容疑者を同法違反(過労運転の下命)の疑いで逮捕した。

小池容疑者は居眠り運転だったとされ、府警は過重勤務による疲労の常態化が事故につながったと判断した。

小池容疑者は社長の長男で、専務は乗務員の乗務日程などを決める運行管理者だった。バス最前列にいて死亡した乗務員の少年(当時16)は三男。

交通捜査課の調べでは、小池容疑者は疲労の蓄積を自覚していたのに、2月17日夕、長野発大阪行きのバスに乗務。翌18日午前5時半ごろ、吹田市の大阪中央環状線でバスを大阪モノレールの橋脚に激突させ、乗務員を死亡させ、25人に重軽傷を負わせた疑い。本人も重傷を負った。

社長と専務は、小池容疑者の勤務状況を把握し、正常な運転ができないおそれがあるのに、約12時間の行程の長野―大阪間(約511キロ)を交代要員の運転手を置かず、小池容疑者1人に乗務させた疑い。

小池容疑者は17日朝、大阪発長野行きのスキーバスの乗務を終え、同日夕、再び大阪行きの乗務に就いていた。2月の休みは、事故当日まで1日しかなく、それ以外は長野―大阪間の乗務が続いていたという。

小池容疑者は、府警の調べに対し、「気力はあったが、体力がついていかなかった。睡眠は5時間ほどだった」などと話し、事故当時について「一瞬、うとうとした」と居眠り運転を認めている。

道路運送法に基づく規則は、深夜の長距離運転で過労が予想される場合は、運転手の交代要員の配置を定めている。旅行業界では1台に運転手2人を乗務させるのが通例になっている。



*2008年1月25日の大阪地方裁判所の判決内容


 昨年11月、『サミーツアー』を主催していたサン太陽トラベルが倒産した。その主な原因は、3年前に起きたバス事故の影響だった。
 それにしても、旅行会社とは、たいへんな仕事だ。中小の旅行会社ほど、このようなストレスを常に感じながら、毎日をすごさなければならないということだろう。
 一回でも、このような事故を起こせば、倒産の危機につながってしまう。
だからといって、大手旅行会社と競うためには、薄利な重労働から脱却することは不可能に近いだろう。関係者の苦労を身近で知りつつも、あえて、利益のために無理を言わなければならないのだろう。

 しかし、いったん事故が起これば、お互いに損失と絶望しか、もう何もなくなってしまう。
『サミーツアー』だけではなく、あずみ野観光バスももうなくなっているだろう・・・・・

 下記のような裁判が、サミーツアーとあずみ野観光バスとの間で争われたが、勝ったほうも、負けたほうも、今はもう存在しないことになる。

 *大阪地方裁判所 2009年4月20日
 被告=サミーツアー  原告=あずみ野観光バス

抜粋

・・・・・・原告(あずみ野観光バス)が本件車両をA1人に運転させることになったのは,被告(サミーツアー)の従業員であるCからBツアーのために臨時便を運行させるよう求められ,これを断り切れずに運転手の配置換えをしたためであり,その結果被告(サミーツアー)のための定期便(本件バス便)の運転手の交代要員がなくなることは,C(サミーツアー従業員)も了承していたものである。そうすると,原告(あずみ野観光バス)が本件車両をA1人に運転させ,その結果,Aが居眠り運転をして本件事故を起こしたことについては,被告(サミーツアー)にも相当程度の責任があるものといわざるを得ない。

もっとも,本件事故の直接の原因は,原告の従業員であるAの居眠り運転であるから,本件事故について第一次的な責任を負うのは,あくまで原告である。また,前記(1)の認定事実によれば,Aが居眠り運転をした背景には,
原告がAに対し,平成18年12月から本件事故当日まで2か月以上にわたり,毎日のようにバスの長距離運転を含む長時間の労働をさせており,そのため,Aが日常的に相当な過労状態にあったという,原告の労務管理上の問
題があったものと認められるから,・・・・・・・・・・・・・


 サミーツアーとあずみ野観光バスの関係・・・HISがおこしたトルコバス事故にも一脈つうじるところがあるのではないか。

 主催旅行会社にとって、バス会社は、サプライヤーである。サプライヤーの故意・過失は主催旅行会社の責任ではない。だから、上記のようなバス運転手の居眠り事故は、旅行会社の責任とはならないということになる。
 ただ、今回、裁判長は、旅行会社が、サプライヤーの業務内容について相当程度に理解していたのであれば、「被告(サミーツアー)にも相当程度の責任があるものといわざるを得ない。」と結んでいる。
 何本も催行されているコースや地域で、旅行会社がサプライヤーの業務状態について、「相当程度」知らないということはまず考えられない。

 サミーツアーは、「相当程度」の責任が、ついに、倒産へのジャンプ台になってしまった。それに比べて、HISはどうだろう?
 この違いは、どこから生まれてくるのだろうか?


<追加>
北杜の窓より2008年1月

・・・・・・・・・・・・・
先日も十和田湖でクラブツーリズムのツアーバス転落事故があったが、規制緩和により貸切事業へ多くのバス会社が参入。供給過多となり、ダンピング競争が始まったが、事故件数も大幅に増えている。事故を起こしたバスは首都圏の会社で、慣れない雪道運転をさせたのだから責任はそこを選んだ旅行会社側にあるといえる。
責任があるクラブツーリズムのHPを見てもトップページにはお詫びのひとこともなく、「新着情報」で簡単な謝罪があるだけである
。これがJRであれば西日本や東日本はいまだに尼崎事故と余部事故のお詫びがトップにきている。車内誌の盗用程度でも北海道はトップにもってきている。

貸切バス事業への自由参入を放置していいのか、参入へのガイドラインの設定やダンピング競争を抑えるための最低価格の設置、ドライバーや車両に関する労働・安全基準の更なる徹底など必要だ。

また、旅行会社とバス会社の関係も根本から見直さなければならないが、簡単に業界構造を変えることはできない。今日も安い値段で契約した観光バスが全国を走っている。よく「日帰り1万円ポッキリツアー」などあるが、バス会社の「協力」によって成り立っている。このあたりも行政側にメスを入れてほしいところだが、自由競争を阻害する危険もあり、痛し痒しだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・


このバス会社はチェーンを付けていなかった!




 


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この記事に対するコメント

Re: タイトルなし

ACE 様
情報提供ありがとうございます。
バス会社の言い分を誠実に解釈するならば、身内の霊魂に報いるためには再度バス会社を健全の運営するということなのでしょうか。
管理人

URL | InTouch #-
2011/01/05 02:35 * edit *

雪道でチェーン無しとは恐ろしい限りです…。

あずみ野観光バスですが、社長が事故当時の専務に交代し社名もダイヤモンドバスに改めてられて現在も存続しています。公式サイトに同業者に自分たちと同じ過ちを繰り返させないために事業継続を決めたという趣旨のコメントが謝罪文とともに載せられています。

URL | ACE #-
2011/01/05 00:49 * edit *
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