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JALの想い出

 JALがついに経営破たんした。
私にとって、『あのJALが!』という思いである。

それぐらい大きな会社であった。
規模が大きいというだけではなく、この観光業界で巨人のようにえばっていた。
かなり大手の旅行会社の役員でも、JALの課長や係長クラスにペコペコしていた。
私は「なんであちらから来た取引業者の若造がこんなに偉そうにしているのだろう」と不思議に思った。
それに対してこちらの定年まじかの専務は、一生懸命相手のゴキゲンをとっている。
ランドオペレーターやホテル、旅館の担当者が来社したときの態度とは、180度違っていた。

・・・・それが経営破たんである。

だいぶ前のことになるが、私の友人がJALと大手商社の就職内定をもらった。
どちらに入ったらいいか、ほんとうに迷っていた。
それぐらい当時は魅力ある会社に見えた。
彼は私に相談に来たのだが、彼の希望はいろんな国で仕事してみたいということだったので、
私は「商社のほうが色々と行けるんじゃないか!JALは、定期便の運行している都市にしか行けないだろ」と言った。
私の意見に左右されたわけではないだろうが、彼は最終的に商社に就職した。
今になって考えてみれば、あのとき「日本航空のほうがいんじゃない」といわなくてよかった。彼が日本航空に就職していたら今頃かなり後味が悪くなっていたはずだ。
ただ私の言った「商社のほうが色々と行けるんじゃないか!」は当たっていなかったが!
大手商社といえどもあっちこっちの国へ行けるわけではなく、配属された担当部が輸出入取引をしている国に限定されるようだ。
今、彼はブラジルだ!それ以外へ行くことは私用でしかない。まあ、彼はブラジルが大好きとなり、一生暮らしでもいいと思っているから、もう色々な国へ行かなくてもいいようだ。

・・・・本当にJALに行かなくてよかった!

10年ほど前のことだった。
どこへ添乗したときのことか忘れてしまったが、JALの機内でのことだった。
映画が上映され機内が暗くなっていた。
添乗員がゆっくりとトイレにいける時間である。
乗客が一番トイレに行きたくなる時間は機内食後が多い。
この時間、トイレ前にはズラーッと長い列ができており、添乗員としてはわがお客様と隊列を組んでトイレ前に並ぶことは少し気が引ける。自分の後ろにもお客が並んでいるわけだから、ノンビリと大便などはしていられない!だろう。
やはり、皆が映画をみているか、寝ているかの時間にトイレへ行くのがいい。

一番後方のトイレで用を済ました後、屈伸などストレッチで身体をほぐしていると、すぐ横にいる仕事が一段落したスチュワーデスと目があった。
ニコッと微笑んで会釈をするので、私も会釈をして「大変ですね」と言った。
このスチュワーデスは、この飛行機に搭乗時にわざわざ私のところまで、「添乗員さんですね。どうぞよろしくお願いします」と挨拶に来た方である。
彼女は私の話には肯定も否定もせず、逆に「添乗員さんは大変ですか?」と聞いてきた。
私は確か「人と接する仕事はみな大変ですね。ただ、添乗は、色々な国へ行けて、お客さんと喜びを共有できるからね」と答えたと思う。
彼女は私の話に何度も首を振ってうなずいていた。
スタイルのいい引き締まった顔の美人だと思った。
その後、私は席に戻り(添乗員の席は基本的に通路側だ)イヤホンで落語を聴いていると、先ほどのスチュワーデスが私の横にひざを着けると、「添乗員さん、添乗員さんの連絡先を教えていただけないでしょうか?私、添乗員という仕事に興味がありまして・・・・後でかまいませんので・・・」と、言ってきた。
私はビックリした!
たぶん仕事中でなければ私は下心を抱いたかもしれないが、添乗中だったので余分な欲求を抱く余裕は私にはなかった。
そのため、彼女の言ったことをその額面どおりに受取って、小さな紙に電話番号とメールアドレスを書くと後方へ行き彼女にその紙を渡した。
「いつでも連絡ください。私でよければ」私の本当の気持ちであった。
そのとき、彼女も自分の名前と連絡先を書いた紙をくれた。

その後、添乗から帰ってくるとすっかりとそのことを忘れてしまっていた。
一ヶ月ほど経った頃だ思う。添乗から戻ると、知らない女性からのメールが入っていた。
迷惑メールかと思って削除したら、今度は電話がかかってきた。
その電話こそあのスチュワーデスであった。

・・・・
彼女は当時29歳だった。
スチュワーデスという単調な仕事、JALのプライドが高いわりにいい加減な体質、・・・・彼女は悩んでいた。
私は、添乗という仕事のいい面と悪い面を包み隠さず彼女に話した。それでも、彼女は添乗員をしてみたいというから仕方がない。

・・・・・・・・・
今ではかけがえのない友人となった。

JALのおかげかもしれない。



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