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自分の風景・・・岡田喜秋

 岡田喜秋氏は、長年、JTBの旅行雑誌『旅』の編集長を務めた。
また、多くの旅の本を執筆している。
その博識には、誰もが尊敬の念を禁じ得ないであろう。

1996年に出版した『旅に学ぶ』岡田喜秋著、玉川大学出版部発行に、「どういう旅行が楽しいのか」ということについて述べている。岡田氏個人は、個人旅行派であると過去の著作などからも推察できる。ただ、JTBの『旅』編集までした経験から、団体ツアーという庶民目線での論考も忘れてはいないようだ。


手づくりの旅
 旅をしてみると、昔ほど楽しめない、なにか味気ない、という声を聞く。
なぜだろう。
 その実感は、出かけるまえに抱く期待感と、帰ってきてからの満足感に、落差があるからだろう。

期待感とはなにか。
どんな職業の人でも、旅に出れば、解放感にひたれると思うのだが、最近はやりのパック旅行などでは、しばしば偶然一緒になった同行者が旅の気分を左右する。
これは日本の旅でも、外国の旅でも同じである。
 それならパックされたような旅を避けたらいい、と言いたいが、自分でプランが立てられない人は、つい、いわゆるパッケージ・ツアーに乗ってしまうのである。
そして、出かける前と終わってからの旅のイメージの差に失望する。

 この差を分析してみると、旅は目的地だけが評価されるのではない、ということに気づくはずである。旅というものは、あえて定義するならば、「ある日ある時の自分が、偶然とりまかれた環境で、日常とは違う自分を意識すること」なのである。
そこにあるものは風景だけではない。
同行者もいるだろうが、それより前に、まず自分がいる。
 失望のない旅をしようと思ったら、まず日頃の自分の気持ちを分析してみることだ。
人間の気持ちは時とともに変化している。
いまの自分は本当に旅に出たいと思っているか。
だれかに誘われたので、行ってもいいと思っているのか。
個人で行くよりも旅費の安いツアーがあるから、すすめられるケースもあるだろう。

 そこで、一口に旅といっても、その動機を分析した上で、その対処の仕方が問題になる。
パックされた旅行のほうがいい場合もある。
自分は地理に疎いと自認するような人は、旅程がお膳立てされたプランのほうが気が楽である。
しかし、いわゆるパック旅行は世の中にたくさんありすぎて、選択に困るほどである。
そこで問題になるのは、それに参加する人びとの“質”である。
玉石混淆という言葉があるが、同行者があまりに異質だとしっくりいかないのである。

 旅の好きな若い女性は、一緒に行くにふさわしい気の合った友達を積極的につくって、日頃から、ともに出かけられるチャンスを用意している。
これは親と一緒に行くよりも楽しいのである。
こうした事実をみるとき、旅の仕方が暗示されるだろう。
 旅先で一晩中主婦同士で喋っていたというケースもよくある。
帰ってきてから、ストレスの解消になったわ、という感想からもわかるように、
旅というものは、どこどこへ行って何を見た、ということが欠けていても結構楽しいものであることがわかるであろう。



引用文の冒頭に出てくる下記の問いの答えは何なのか?

 「旅をしてみると、昔ほど楽しめない、なにか味気ない、という声を聞く。
なぜだろう。」

私が思うには、パックツアーのお客は、昔からパックツアーのリピーターである。
個人旅行者だったものが、パックツアー客になることは稀であろう。
だから、上記の問いがあるとすれば、パックツアーのリピーターの素朴な疑問ということになる。
この疑問の答えは、パックツアーにマンネリ化したのではないかということである。
「お仕着せ」のパックツアーにいつも参加しているものだから、刺激もなく、自分の感情の先がなんとなく読めてしまう。
一番いい解決方法は、岡田氏のいうとおり、「手づくりの旅」が一番いいのだろう。
ただ、個人で旅行する勇気と気構えがないから、パックツアーにずっと参加し続けたはずだから、これから、「手づくりの旅」をしろ!というのも酷である。
そこで、岡田氏は、自分なりの「風景」を探したらどうか!と言っているのではないだろうか。
「風景」とは、日程表に書かれた衆知の観光風景だけとは限らないんだよ!
教えてくれている。





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