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尊敬する添乗員と団塊世代

 私が尊敬する添乗員に、M氏という者がいる。
彼は、フリーの添乗員である。

彼の添乗スタイルは、他の者とはかなり違う。
スタイルといっても、服装のことではない。
確かに服装も、スーツなどではなく、かなりラフなものを出発当初から着用しているので、その点でも他とは違うのだが、ここでは、添乗業務についてである。

彼の添乗は、おもてうら、がほとんどない。
どういうことか、というと、すべて包み隠さず、お客にトークしているのである。

ツアーというのは、あくまで、色々な積み重ねの結果をお客に提供することである。
ひとつのホテルに宿泊することだけをとってしても、ホテルの選定から予約、または予約変更などをいろいろな人たちによっていろいろな過程を経て、どうにか万全にお客が宿泊するまでに至るのである。
こんなことだから、たまにうまくいかないこと、どうにか添乗員等が修正することもある。
こんなような、結果に至るまでの過程を、私の尊敬する彼は、包み隠さず、お客に話すのである。
よほどの、自信と信頼関係がなければ、言い訳だけしている添乗員のように思われてしまうだろう。

現在、ほとんどの添乗員が、国内の添乗からスタートする。
これは、国内添乗が好きだから!というわけではない。
添乗希望者の半分以上は、海外添乗希望者だ。国内添乗はやりたくない。
しかし、添乗員のステップアップのエスカレーターとして、国内からスタートしなくてはならないようになっている。
今では、国内添乗をどんなに短くても約1年はやらされる。
国内添乗業務の要は、裏方業務である。
ツアーをうまく遂行するために、添乗員は黒子に徹し、お客の見ていないところで、旅館やバス会社や食堂などに予約の確認や到着時刻の報告などとおこなってきた。
この蔭(過程)のなかでのトラブルなどのごちゃごちゃは、絶対お客の前に露見しないように細心の注意を払うのが、もちろん最良の添乗員である。
私たちは、お客という視聴者に、視聴率の高い番組(ツアー)をうまく作成できればいいのである。
裏側を決してテレビ画面に映してはいけないのである。

国内添乗で、この裏方作業を徹底的に仕込まれた添乗員たちが、いざ、何年後かに海外へデビューするとどうなるか?
やはり、公衆便所の便器の数を一生懸命数えることが第一の仕事と考えるような、裏方作業のプロデューサーになってしまうのである。
これ自体は、決して、いけないことではない。
この裏方作業は、添乗員の基本である。家つくりでいえば、土台である。
ただ、海外の場合は、どうしても、添乗員が番組の主役のように、前に出て行かなければならないことがとても多いのだ。
ヨーロッパのように、現地ガイドやスタップが同乗しないツアーの場合、添乗員が全員の先頭に立たなければならないだろう。
アジアのように、現地ガイドが同乗していても、なかなか日本人のマインドを理解できずに、トラブルになるケースも多い。

添乗員が裏方に徹し、すばらしい結果だけをお客に提供しようとしても、どうにもならないことが多いのである。そうなると、期待はずれの結果ばかり提供された、何も見えないお客は、表の添乗員を責めるであろう。添乗員が裏方に徹し、努力していることは、鈍感なほとんどのお客には見えてこない。
うまくいかない責任は、添乗員にあると・・・・・
国内添乗員を長く経験するほど、この弊害が顕著である。

発展途上国へいくと、最良と呼ばれているホテルでも、停電や濁った飲料水や水洗トイレの詰まりなど、トラブルが頻繁に起こる。
どんなに努力しようにも、どうにもならないことの連続である。
こんな地域では、しゃしゃり出るようなかなりのリーダーシップを添乗員が持っていないと、疲労と欲求不満でわがままになったお客を納得させることはできない。
裏方のプロデューサーに徹していたら、お客の袋叩きにあうのではないだろうか。

ただ、だからといって、国内を飛ばして海外から始めた添乗員をみると、主役慣れしてしまい、雑用をすることを忘れてしまったかのような者が多い。
本来、ツアーの主役はお客なのだが、自分が主役と勘違いしている。
だから、当然、お客との距離が開いてしまう。
こういう者たちを、後に、国内添乗に就かせると、トラブルの連続であることは衆知の事実であろう。


ほとんどの添乗員が、裏方型か主役型のどちらかの性質をもってしまう。
しかし、私が尊敬するM氏は、そのどちらともえいないところが不思議なのである。
リーダー的な性格ではある。
けれども、常に客と笑いあっている。
現地スタッフや現地人とも笑いあっている。
大雑把である。
やはり、彼の性格を一言でいれば、おもてうら、がないというのが的を得てる気がする。

彼から、人の悪口を聞いたことはない。
だからといって、我慢している風でもないのだが・・・・・


そういえば、
その彼と一杯飲みに行ったとき、
「ねえ、団塊の世代って、どう思う?」と聞いてきた。
彼は、団塊の世代の一回り下の世代である。
私は、思いつくことを応えた。
「ベビーブームや学生運動の世代だよね。そういうと、すごくエネルギーのある世代のような気がするけど・・・・」
そこで、彼が言った。
「・・・俺、嫌いなんだ。何かにつけて、異議を唱えて、邪魔するのはこの人たちなんだ」

彼がこんなことをいうのは本当に珍しかった。
彼がフリーの添乗員として、色々なことにチャレンジし、ビジネスチャンスを結果に結びつけようとしていることに、常に口をはさんでくるのが、団塊世代の社員であった。


ちょうど、新しい政権に対して、「そんなことできっこない」と愚痴を並べ、邪魔するマスコミのような存在なのだろう。


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