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ツアコンマニュアル(最終回)

トラベル・ジャーナルの罪

下記は、業界誌『トラベル・ジャーナル』(1999年3月22日)に掲載された、ベテラン添乗員、高輪さとか氏のコラム(最終回)である。

このコラムは、添乗員の操縦術を旅行会社へ指南するために、トラベルジャーナルが故意で、設けた記事だと私は思っている。

高輪氏の特徴は、考え方に統一性を感じないのである。
挙げた例題に憤慨していると、最後の結論では納得できたりする。ので、「ちょっと、待てよ!」ということになる。その結論になるんなら、その例題はおかしいだろ?ということになるのである。

下記は2年間の連載の最終回の文章である。

~ツアー顧客の心理学~
ツアコンマニュアル
パッケージツアーの行方

ツアーの楽しみ方
 「そもそも旅行業界がいけないのよ。ツアーの参加者は旅の初心者だって頭から決めつけているんだもの。そんなふうだから,ツアーが売れなくなっちゃうの」
 と言って,最近の旅行業界の状況を嘆いているのは私の友人。何を隠そう,友人と私は大のツアーファンなのである。どちらも当然FITで旅行できるものの, ふいにパッケージツアーに参加したくなって,時折2人で申し込む。
 それが最近,申し込むそばから人員不足で催行中止になるものだから,旅行業界の将来を大いに嘆いているわけだ。
 ツアーからFITへの移行はこのところもはや常識。冗談じゃない。私たちの老後の楽しみを奪わないでほしい。値段だけで海外旅行の価値を決めてしまう消費者だけではないことも分かってほしいのである。
 ツアー参加の最大のメリットは,様々な人間模様が見られること。
旅そのもの以外に人間関係まで楽しめるのだから,考えてみればFITよりも割安なのだ。
これを楽しまない手はない。
 わがままでどうしようもない団員がいれば,それはそれで面白い。
とんでもなくケチな人がいたりして。
ツアーでは思いがけない人種と遭遇するものだ。
 「いったいどういう人生を送ってきた人なんだろうね」
「あれじゃ嫁が気の毒だねえ」
などと,友人と私は毎晩部屋に戻っては,2人で他人の悪口を存分に楽しんでいる。
しょせん女は,他人の悪口を言っている時が一番輝く瞬間なのである。
そんな自分たちの愚かさを,また笑い合うのも旅の楽しさ。
 
個人で行けば,誰が好き好んでイヤな人と行くものか。好むと好まざるとにかかわらず,様々な人が参加してしまうから,むしろツアーは面白い。添乗員としてツアーに同行していた時には気が付かなかった,ツアーの意外なメリットであった。

新しいレジャー産業としての位置づけ
こんなふうにツアーを楽しんでいる顧客もいたのではないかと,ふと思う。
添乗員と顧客の緊張したやりとりも,涙ぐましい添乗員の行動も,見ようによっては面白いドラマなのである。
 海外旅行が一般化し,旅行といえば単に航空券1枚を指すようになった今日,「ツアー産業」という別の視点でツアーそのものを位置づけたい。
 海外旅行の初歩的形態としてのツアーの時代は終わり,旅と人間の相乗効果が生んだ新しいレジャー産業として,もっとツアーをアピールしてもいい時代が来ているのではないかと思うのだ。
 私も友人もだんだん老後が気にかかる年齢になってから,しきりにツアーが恋しくなった。ひとりで食べるディナーより,大勢で食べる粗末な定食がおいしいと思うようになった。
 旅行代理店のカウンターの人は,やたらと旅の名所ばかりを強調するが,老人たちが本当に知りたいのは,どんな人たちと,どんな旅行ができそうかということなのだと,最近ようやく気付くようになった。こうした老人の心理を,あまりに旅行業界が無視しすぎてはいないだろうか。
 これから日本はますます老人社会になっていく。それとは逆行して,ツアーの集客力が落ちていくのは,消費者に未だ,別のレジャー産業としての意識が定着していないからだろう。海外旅行はツアーかエアオンかと選択させられているうちは,安いエアオンの方がいいに決まっているのである

商品の活性化のための添乗員
 そんな視点から2年間, 「ツアコンセラピー」「ツアコンマニュアル」と題して、添乗員の在り方を追求してきた。
 旅の好きな添乗員よりも,人間が好きな添乗員の方がツアーを成功させている例も紹介してきた。
 添乗員の在り方も時代と共に変遷する。何から何まで優しくお世話をする添乗員より,FIT経験者に対応できる添乗員の旅行知識が必要になってくるだろうし,歴史や観光を流暢に語れる添乗員より,人間的な添乗員が好まれる時代になるだろう。そして,ツアー商品の活性化を担う人間的な添乗員を送り出す方針も,今までのままというわけにはいかないだろう。
 飛行機とランドをセットして,最後に添乗員をベルトコンべアに乗せるかのように送り出している今の業界のままで,添乗員だけに人間性を期待するのも無理がある。会社そのものが人間性のある旅作りを考えない限り,ランドの手配表と顧客リストだけを渡されたまま,オートメーション式に無言で旅立つ添乗員は,仕組まれた機械の一部のようになってしまった自分に気付されながらも,顧客の前で無力な笑みを浮かべているだけの,空しい存在に過ぎないのだ




*嫌いなタイプの人と一緒に、旅行したい者などいるのだろうか?
その人間観察が、ツアーのメリット、というのなら、それを専門としている精神分析学者以外いないのではないか。誰が、わざわざ、「嫌いなタイプの日本人を観察するために!」、大事な大金をはたいて、そう何度もいけない旅行をするだろうか?普段、添乗をしている者の感性としてはその気持ちは理解できる。けれども、一般の中高年の立場であれば、「外へ出て、観光してみたい!」という純粋な気持ちではないのか。

*旅行で、「ひとりで食べるディナーより,大勢で食べる粗末な定食がおいしいと・・・」?
こんなことは、年齢も食事内容も関係ないだろう!それは、幾つになろうとも、気のあう方と一緒に食べるほうがおいしいに決まっている。逆に、幾つになろうとも、嫌いな奴と同じテーブルで食事をするくらいなら一人で食事したほうがいいのではないだろうか!
 そして、その後、彼女はこういっている。
「・・・老人たちが本当に知りたいのは,どんな人たちと,どんな旅行ができそうかということなのだと・・・」
この文章おかしくないか?
だって、高輪氏は、最初の章で、人間観察がツアーのメリット!といっているのに、ここでは、老人はどんな人とどんな旅行ができるかを知りたいのだ、と結んでいるのだ。
つまり、老人は、人間観察どころか、ツアー前になるべく、客層を選別したいという意味ではないのか。趣味のあわない、嫌いなタイプの人と一緒にツアーに行きたくないなあ!ということではないのか。

*ツアーかエアオンか!で、安いエアオンがいいに決まっている!といっているが、・・・・
これは、ツアーとエアオンは比較の対象にはならないであろう。内容が全然違うのであるから・・・
もし、エアオンでツアーと同じハードを提供すれば、エアオンのほうが高額になるのは誰もが知っているのではないか。

*「何から何まで優しくお世話をする添乗員より,FIT経験者に対応できる添乗員の旅行知識が必要になってくるだろうし,歴史や観光を流暢に語れる添乗員より,人間的な添乗員が好まれる時代になるだろう。」
『FIT経験者に対応できる添乗員の旅行知識』と『歴史や観光を流暢に語れる』
『何から何まで優しくお世話をする添乗員』と『人間的な添乗員』
上記2つは、ほとんど同じ意味ではないだろうか?
おかしくないか?
『FIT経験者に対応できる添乗員の旅行知識』と『歴史や観光を流暢に語れる』を2として、『何から何まで優しくお世話をする添乗員』と『人間的な添乗員』を1とすれば、1より2がよくて、2より1がいい?ってぐあいに。

*最後の部分、ほんとうに、高輪氏のいうとおりだと共感する。
しかし、ここで疑問に思うのは、高輪氏は、過去のコラムで、添乗員はお客や旅行会社の気を引くために、偽善的なパフォーマンスをしろ!と何度も指南しているのだ。
つまり、添乗員は、ベルトコンベアの一部として、マニュアルどおりのパフォーマンスをしなさい、ということである。

このコラムは今から10年前に掲載されたものである。
現在の添乗業界をみると、高輪氏の意に反して?、
ツアーは、格安ツアーがこの世の春を謳歌し、
添乗員はますますオートメーションの一部となり、マニュアルで管理されていった。
人間らしい添乗員は、生き延びられなくなってしまった。


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