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添乗員になる前に

添乗員になる前に必ず読んでください~後悔しないために~ 

昨年暮れから、自動車業界や電気業界の「派遣切り」が問題となっている。
労働者派遣法の改定で、2004年より派遣が製造業まで拡大され、それまでは、会社が直接雇用しなければならなかった労働力を今度は安易に派遣会社へ依頼できるようになったのだ。
紙おむつのように、必要なときに購入し、使い終わったらダクトへ放り込めるようになったのだ。
以前は、多少高めの料金で推移していた派遣の賃金も、競争相手も増えたのか、今はとってもリーズナブルになった。
アルバイトやパートと同料金の上、会社で募集広告も出す必要がなく、福利厚生を含めた雇用責任も負わなくていいんだから、こんなに楽な話はない。
しかも、派遣会社が雨後の筍のように発生しているおかげで、派遣会社を一方的に奴隷か農奴のように使役でき、都合の悪いトラブルは全部派遣社員に押し付けることができるのだ。
結局、派遣社員は、派遣先会社と派遣元会社の2重に苦しめられるはめになる。

上記のような派遣社員の境遇は、昨年の暮れにやっとマスコミに取り上げられるようになった。
しかし、上記のような問題はずーっと以前からあったのだ。
それは、2004年の派遣法の改正前から存在していた。
特に、添乗業界では、20年前からの恒常的問題である。
添乗業界では、全く今と同じような労働環境が、20年前から存在していた。


添乗員になりたい者が、添乗について、求人誌やネットなどで調べてみると、人材派遣会社に登録しなければ仕事ができないことに気づくだろう。
たとえば、ある旅行会社に電話で、「そちらの旅行会社の添乗をやりたいのですがどうしたらいいですか?」と聞けば、ほとんどの場合、その旅行会社と取引のある添乗派遣会社の連絡先を教えてくれるだろう。旅行会社が直接雇用する会社はあるにはあるが、ごく僅かである。
また、直接雇用したからといって、正社員のような待遇は稀有である。ほとんどが不定期のパートであり、待遇は派遣会社と遜色はないのだ。特に、これから始めようとしている新人添乗員を採用する旅行会社はあまりないのだ。
自ずと、添乗員を希望するものは、派遣会社に行くはめになる。

派遣会社と連絡をとって、説明会なり面接に行くと、派遣会社の担当者は、エラそうなことばかり言うか、魅力的なことばかり言うか、どちらかである。添乗員希望者も未知の分野であり自分がなれるかどうか不安な気持ちもあるから、緊張した面持ちでその話をまじめに聞くことになる。そして、派遣会社は自分たちが最も言いづらいこと、つまり待遇面に関しては曖昧な語句を並べてごまかしてしまうのである。否、派遣会社自身はごまかしているつもりはないかもしれない。ほとんどそこの部分が麻痺してしまっているのだ。悪く言えば、人間を左から右に回して、その労賃をピンハネするわけだから、良心的という言葉自体、死語なのかもしれない。

“うちは日当9千円からスタートしますが、まず見習い期間中は7千円となります。うちで一番もらっている添乗員は日当3万円以上ですから。あなたも努力しだいでそうなれるからね!!”
“??”
(はっきりいいます。日当3万円以上を恒常的にもらっている添乗員は皆無に等しい!!宝くじで3億円を手にする努力をするようなものです!)

・下記は、派遣業界で一番待遇がいいはず!と自負している派遣会社の募集内容だ(一部抜粋)。

給与
日当制ですが1本の添乗につき、日当+打合せ・精算手当て(4,000円)が毎回支払われます。
(1泊2日で、18,000円+4,000円 =22,000円)
その他手当てが付く場合もあります。平均してひとつき約20日間位(約10本)の添乗をしています。(個人差があります)
給料は毎月1日~末日締めで翌月23日に銀行の指定口座に振込みます。



待遇
添乗に関係する打合せや精算、もちろん添乗のときも交通費や通信費は派遣先から添乗1本ごとに収受します。
(派遣先規定による)
その他、諸手当として添乗中食事の提供が無い場合に食事手当がつくなどの手当てがあります。
また、労働災害保険・添乗員職業賠償責任保険(添乗員の過失責任による旅客の損失を補填)・海外旅行傷害保険加入(保険料会社負担)がありますので安心して働けます。
当社に登録し、1年を経過した方の中から嘱託添乗員になっていただきます。(添乗日数の下限有) 
嘱託添乗員となった後は、
健康保険・厚生年金に加入
(健康診断受診)
などが可能になります。

この待遇をみてどう思うか?そう、悪くないと思うか?それともこれはひどいと思うか?
たぶん、多くの添乗を希望する善良な応募者は、よくわからない!?というのが本音ではないだろうか。いろんなことが書いてあって、結局、どのくらいの仕事をしてどのくらいの給料をもらえるのか、ハッキリしない。けど、ちゃんとした会社が募集したんだから・・・・心配はいらないはず!

しかし、この記載の装飾(虚飾)を取り除いていくと、自ずと重要な部分が露出してくる。
それは何か。
この会社の雇用条件は、登録型日雇い派遣、ということだ!
そう、昨年来問題になっているあの日雇い派遣である。
テレビで何度も取り上げられた日雇い派遣!
グッドウィルやフルキャストの日雇い違法派遣やピンハネの問題。
ネットカフェや漫画喫茶に寝泊りしながら、明日の仕事を携帯電話で確認している若者の生態が問題視されていた。

添乗員の場合も派遣会社と結ぶ契約とは、派遣会社に登録することであり、派遣会社のアサイナー(内勤スタッフ)よりそのつど仕事の依頼を受け、そのつど雇用契約書をかわし派遣先のツアーに添乗することになる。つまり、派遣会社から仕事の依頼がこなければ添乗員は全く無給であり、ただの登録者に過ぎない。派遣会社は、添乗員のそのような状態に対して、全く責任を負わないし、自分たちの負担は一切ないのだ。ただ、少し収入(ピンハネ)が減ることぐらいか!

上記には、1泊2日で、22000円×10本が1ヶ月の平均です!と書いてある。この平均で月給を計算すると22万円ということになる。そこから、所得税などを引かれるはずだ。そして、健康保険や年金というものを個人で支払わなくてはならない。
そして、この部分で問題なのは、この添乗日数に保証はないということだ。
景気の低迷、テロの危険などをもろに受ける業界である(この冬の景気は最悪で、月、数日しか仕事のない添乗員ほとんどだった)。また、常に万全の添乗ができるわけではない。具合が悪いとき、クレームをお客様からもらったとき、当然、添乗日数に影響がでる。いつも、そんな不安を抱えたまま、仕事をすることになる。
もうひとつ問題がある。
それは、上記のような平均!をこなしたら、間違いなく、体と心がぼろぼろになってしまう。
1泊2日のツアーの前後に打合せと精算報告があるのだ。それを含めたら、ひと月10本のツアーに添乗するということは、30日フル稼働するということだ。こんなことをさせてはいけないし、もし、できる人がいたら、私から言わせれば、もう添乗員ではないだろう。お客様へのホスピタリティは全く期待できないだろう。
普通、国内添乗で年間170日が限界である。それも2泊3日以上のツアーを含めてである。日帰りや1泊2日で、そのつど、50人近いお客様が交替し、ツアー内容も替わるとなると、想像を絶するストレスが添乗員にかかるはずだ。
もし、これが平均なら、登録したほとんどの添乗員が1年以内に辞めるのではないだろうか。
もし、続いている人間を、平均的と受け止める旅行会社社員がいれば、血の通っていない鬼畜以外の何物でもないだろう!
この最高(異常)の新人添乗員の年間の総収入が、264万円である。そして、この年収は、添乗経験を積み重ねていってもそうたいして変わらないのである。
そして、[給料]の項でもう一つ気になるのは、支払日についてである。
この支払日ほど、登録型という派遣契約を意識させられる事項もない。
上記の派遣会社は、月末締めの翌月23日払い、と書いてある。どこの派遣会社も似たり寄ったりで、もっと支払いが遅いところもある。
この支払日だと3月1日の労働の給料は、4月23日にならないと振込まれないということである。
会社員であれば、その月の労働はその月に支払うのが当然だろう。しかし、登録型の場合、派遣会社は、派遣先(旅行会社)の支払いの中継ぎをするだけである。つまり、3月末に、派遣会社が旅行会社へ一ヶ月分の請求書を作成、送付し、旅行会社は、4月下旬にその請求書の金額を派遣会社へ振込む。その振込まれた額から、マージンを派遣会社が抜き取り、添乗員との契約に基づいた日当を添乗員の口座に振込む。
派遣会社は銀行からのお金をまわして企業経営をしているわけではない。
もし、旅行会社の振込みがもう1ヶ月遅くなれば、派遣会社も同様に、添乗員への振込みを1ヶ月ずらすだけなのだ。
ただでさえ安い給料を1ヶ月以上先にしか受け取れないというのは、絶望感に近いものを感じる。ただ働きしているような気になるのだ。


次に上記の[待遇面]を見てみよう。

『労働災害保険・添乗員職業賠償責任保険(添乗員の過失責任による旅客の損失を補填)・海外旅行傷害保険加入(保険料会社負担)がありますので安心して働けます』

ほとんどの派遣会社が同じことを書いている。
・労働災害保険
これは労災である。雇用契約を結んだ場合、派遣元が労災に入るのは義務づけられている。よって、この保険は派遣会社が必ず加入しなければならないので、派遣会社が会社である以上、あたりまえに入らなければならない保険なのである。

・添乗員職業賠償責任保険(添乗員の過失責任による旅客の損失を補填)
これは添乗員の過失により、お客様を損失与えたときに支払われるもので、添乗員にとっては助かる。添乗員は派遣会社に登録するときに、誓約書を書かされる場合がある。その誓約書には、「もし、私の故意や過失により、旅行会社および派遣会社に損害を与えたときはその責任を負います・・・」のようなことが書いてある。しかも保証人の印が必要だったりするからかなりの不安感にかられる。この保険があると少しは不安感を軽減してくれるのではないだろうか。
まあ、お客様は、損害の請求を添乗員ではなくて旅行会社に当然するのであって、旅行会社はその損害のクレームを派遣会社にするのであって、当の添乗員が損害を支払えなければ、派遣会社が旅行会社へ賠償しなければならなくなるので、結局は派遣会社自身のためにこの保険はあるともいえる。

・海外旅行傷害保険加入(保険料会社負担)
これは、国内添乗ではなく、海外添乗の際、有効な保険である。現在ほとんどの派遣会社が加入しているタイプの保険は、クレジットカードの付帯保険である。個々の添乗ごとに新規に保険加入するのではなくて、1年間の年会費を派遣会社が払ってクレジットカードを添乗員に持たせてくれるということだ。今流通している国際クレジットカードは、そのほとんどが旅行傷害保険付帯である。それを添乗員にも利用しようということである。このカードの年会費(約1500円)を支払ってさえいれば、海外では常に保険対象となるのだから、個々のツアーごとに保険に入るより断然安くてすむ。しかも、このクレジットカードを派遣会社が法人で加入するともっと安くすむのだ。ただ、法人の場合、誰が受取人かよく確認しておく必要がある。受取人が派遣会社の場合、万が一添乗員が事故にあった場合、支払われた保険は派遣会社がぶんどっても何も言えないのだ!
 現在、クレジットカードは、派遣会社に作ってもらうまでもなく、皆持っていたりする。持っている場合、わざわざ新たに作る必要はないだろう。付帯保険は、万が一の場合、重複してはもらえないのだ。
しかも、この付帯保険の補償額は、傷害でも疾病でも比較的少ないし、制限もある。
よって、これに入っているから、決して安心とはいえないだろう。

このように見ていくと、はっきり言って、保険に関して添乗員は丸裸である。
派遣会社が責任を持って添乗員を保護するという姿勢はどこにも感じられない。
だから、過去の添乗員の事故の際、旅行会社や派遣会社と大きくもめるケースが多いのだ。
派遣添乗員を保護しようという気持ちより、集客することに一生懸命な旅行会社、それに対して一切ものを言えない派遣会社、という構図がずっと続いてきている。添乗員保護のための出費はどんなことがあっても出せないというのが業界のルールのようだ。
よって、添乗員は自分自身のことは自分で守るしかない。
少ない給料から出費して、AIUや損保の旅行傷害保険をかけなければならないかもしれない。

添乗希望者は、よく社会保険を福利厚生が気になるようだ。
10年以上まえから、派遣会社が添乗員に年金を付与しないことが問題とされてきた。
その際の厚生労働省の見解は、業界の言い分どおり、添乗員は登録型の短期雇用契約であって派遣会社が年金に加入する義務を負わないというものだった。
1月に1泊2日の添乗を10本こなそうとも、1泊2日のツアー毎に、短期雇用契約を10回交わしたことになっているのだ。だから、連続して雇用したことにならないので、年金に加入する資格はないというのが、役所側の見解であった。
しかし、最近、労働者の雇用形態が問題視されるようになって、労働日数が一定数を超えている場合、派遣会社は、登録型といえども、添乗員に厚生年金をかけるように厚生労働省から指導を受けるようになった。
その指導に基づき、多くの派遣会社は、年間に決められた添乗日数を従事した添乗員に対し、厚生年金に加入することを表明した。
派遣会社が添乗員のことを思って自主的に判断した結果ではないが、添乗員にとって大きな一歩であることは間違いない。
しかし、私のまわりの添乗員からの評判は、今一歩悪いのだ。
その理由の一番は、添乗員のただでさえ安く不安定な給料が、もっと安くなるということだ。
旅行会社は、添乗員の厚生年金のために、旅行代金を上げる気はさらさらない。旅行代金を上げなければ、当然、派遣会社へ支払う添乗日当分は前と同じである。ということは、派遣会社が厚生年金分を全額負担しなければならなくなる。派遣会社にもそんな力量も余裕もないはずだ。
厚生年金は、会社と労働者の折半で収める。よって、添乗員は毎月、厚生年金分を給料から差し引かれるようになる。それに増して、旅行会社がその負担分の増額を受け入れないのであれば、会社側負担部分が全登録添乗員の日当へ影響してくるのではないか・・・・・それならば、今のまま、自分で国民年金を支払っているほうがマシだ!という意見も多い。
もう一つ、厚生年金加入の条件に適うには、決められた添乗日数をこなさなければならない。
1年間決められた添乗日数をこなして、翌年から年金加入者となっても、その年の添乗日数が保証されたわけではない。登録制なのだから、働いた日数しか給料をもらえないわけだが、毎月差し引かれる年金料は同じである。 将来の不安のために支払う年金だが、それによって今現在がもっと不安定になるという構図だ。また、年金を派遣会社と折半しているということは、日当制であるにも係わらず、添乗員は常に派遣会社に拘束されるということになる。具体的にどういうことかというと、派遣会社から依頼のくる仕事は全て断りずらくなる。否、断ることは許されないのではないか。なぜなら、派遣会社からしたら、年金の一定額の負担があるかぎり、添乗員を多く働かせたほうが得するからである。
一方、一定数に達してない添乗員には、仕事が回ってくる機会が減るのではないか、という不安を抱かせる。

厚生年金の加入制度は、労働時間や労働日数でくくっている。
添乗業務とは、労働集約型の仕事である。1本1本のツアーで肉体と精神をすり減らさなければならない。しかも、旅行会社はたとえ日帰りのツアーであろうとお客様へアンケートを配る。それは、アンケートとは言いながら、実態は、添乗員の評価カードである。その成績如何で添乗員はほとんど一方的に旅行会社や派遣会社に処罰される。そのプレッシャーが、その人間(添乗員)の人格を変えてしまったのを私は何度も見てきた!また、ツアー前後の勉強や作業もバカにならないぐらい時間もお金もかかる。

私は、添乗日数は、国内で年間170日、海外で190日、これぐらいが限界だろうと思う。
労働時間や労働日数だけで推し量る現行の厚生年金制度は、多くの問題を抱えている。

今、このように、募集記事の詳細を読み解いていけば、添乗員になればどのような現実が待っているのかが推測できるだろう。
そう・・・想像どおり!暮らしていけないのだ。
新人も暮らしていけなければ、10年、20年の経験のある添乗員であっても暮らしていけないのだ!
自分でアパートを借りて暮らすことは金銭的にできない。
あまりに収入が少なく、不安定なのだ。
平均的日本人でも先ゆきが不透明で不安感が増している世の中で、収入が少なく、福利厚生の保証が一般のサラリーマンと違う派遣添乗員となると先への不安がどれだけ増大するのか!想像できるだろう。
それでも添乗員をしたいのなら、何者かにパラサイトしなければ、絶対に不可能である。
親と同居して助けてもらうとか、主婦の片手間に行くとか、本業があれば、その本業に!
よって、どんなに添乗員になりたくても、パラサイトできる環境にいないのなら、あきらめたほうがいい。
派遣添乗員は、日雇い派遣なのだ。派遣切りにも合わない日雇い派遣なのだ。日雇いは斬る必要がないのだ。登録制でそのつど斬られているんだから。


労働環境が変わればいいんじゃないか!
その通り!
では、どのように変わるのがいいのか?

一番いいのは、旅行会社が直接添乗員を雇用することだ。
派遣会社はもう必要ない。
旅行会社が直接、添乗員を雇用することによって、起こるべき一番大きな変化は、旅行会社の責任感が生まれることだ。今まで派遣会社に丸投げしていたトラブルを今度は自分たちが真摯に受け止め、善後策を対処しなくてはならなくなる。旅行会社と添乗員の間の風通しがよくなり、信頼感につながるはずだ。
添乗員も旅行会社と雇用契約を結ぶことによって、しっかりとした肩書き、所属先ができる。派遣会社の添乗員というのは、所属先がはっきりとせず、世間では全く信用されないのだ。日本では、勤め先のはっきりしない人間は、何をするにしても信用されないようだ。旅行会社にたとえ非正規であろうとも直接雇用されるということは、添乗員に自信と向上心をもたらすはずだ。
そして、可能ならば、基本給+添乗歩合給とし、年間の添乗限度日数を定めた上で、福利厚生に加入してもらう、というのがベストだろう。
ただ、それをおこなえるのは、大手の旅行会社であり、添乗員というのは旅行会社の財産であるという会社理念が必要になる。普通、旅行会社は、1本1本のツアーごとに、収支を計算していく。添乗員の経費も1本のツアーの中に組み込まれている。そうなると、旅行会社の担当者としては、利益をあげるためできる限り経費を減らしたいと考えるはずである。当然、その中には添乗員の経費も含まれてくる。だから、添乗員の給料というのをツアーごとに算出するのではなく、総務課と同じように旅行会社全体の経費として捉えることが望まれる。
大手旅行会社でなければ、自社でそこまではなかなかできないと思うが、直接雇用するだけでも、派遣会社の中抜き分を添乗員に還元することは可能だ。添乗員はそういう中小の旅行会社を2,3社かけもつことによって生計を維持することができるのではないか。または、添乗員を紹介できる中立の組織があればいいかもしれない。



添乗員を希望する人間は、急激に減っている。
上記のような条件になっても添乗員の減少は止まらないだろう。
確かに景気の問題や世界不安の影響で旅行会社のツアーが減数していることも大きな要因に違いない。
しかし、添乗員減少の最大の要因は、この仕事に魅力を感じないということではないかと私は思う。
パラサイトできる立場であっても1本の添乗後に辞めていく人が多い。
どこに失望したのか!
それは、添乗業務が想像を絶するほど過酷だからだ!過酷でも自分が成長している実感があればまだ続く。未来がないのだ。帝国ローマの奴隷のように、ただひたすらガレー船を漕ぎ続けるだけである。外国に行けてうれしいなどという帝国ローマの奴隷はいなかっただろう!
添乗員は、ただ、旅行会社によって、農奴のようにこき使われるのだ。

旅行会社は、添乗員という仕事を一つの職業ととらえていない。
独立した仕事として、敬意を払うことはない。
お客と旅行会社のトラブルの緩衝材になってくれさえすればいいと思っている。
以前は違かった。
なぜこんな風になってしまったのか、と思う。
一番の原因が、旅行会社の質の低下であると断言できる。
90年代にリストラで多くの中堅が去って言った。
薄利多売競争のなかで、新入社員に常識ある企業倫理を教えられる人は皆消えていった。
薄利多売商品を売りつけるわけだから、思いやりを持てということが所詮無理かもしれない。
カルト宗教のように、無知で純粋な新入社員へ新しい価値観(薄利多売商品は素晴らしい)を植え付け、その価値観の目的達成のためには次のマニュアルをしっかりと覚え実践することが大切だと教え込むのである。そして、それが実践できたら、次のステージに昇れるのである。
この考えに染まった社員にとっては、派遣添乗員などはもう道具でしかない。そこには、情緒も常識も道徳も差し挟む余地はない。
こちらにも、一方的に自社のマニュアルを実践することを強いるのだ。
添乗員が自分で考えることはタブーになってしまった。
お客様に評判がいいベテラン添乗員でも、マニュアルどおりに添乗業務をこなさなければ、旅行に全く無知な入りたての新入社員にポアされてしまうのだ。

教祖である旅行会社の幹部にとっては、短期の経営上の数字目標が達成されればそれでいいのだろう。この社員も所詮道具でしかないのだろう。社員のコストパフォーマンスを追求すれば、このような社員をたくさん量産し、壊れたら、ダスターシュートに流せばいいということになる。代わりはたくさんいるのだから。


給料と人権!
この二つが今の添乗員にとって最大の問題。
どっちが先か?
今までの流れから言えば・・・・・・・・・・・
給料が安くても人権が守られているときは、多くの添乗員がプロ意識を持ち、使命感に燃えていた。
だから、人権が先にこなければならない。
給料があがっただけで、人権問題が解消されないのであれば、プロ意識を持ち、使命感に燃えた添乗員は生まれないだろう。

結局、りっぱなお客様を育てることはできない。



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