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登山ツアー・リーダーとは?

 私は、何度か海外の「登山ツアー」の添乗員をしたことがある。
現地山岳ガイドを雇って、ベースキャンプを上げながらの登山である。
ザイルやピッケルのような道具を使用するほどではないが、2000m~5000m辺りの道なき道を縦走したりするから、かなりきつい。

現地についてから、現地山岳ガイドと詳細に打合せするのだが、その時点で気づくことも多い。
日本出発時に知らされてなかったことや旅行会社の持っている情報がかなり古かったりする。

添乗員として、旅行会社に責任がかかならいように、旅行日程を微調整しなければならないときもある。

山岳ガイドに、私が云う。
「このルートで行けると聞いているんだけど」
「1ヶ月前までなら、行けた。しかし、この地点で地震による落石があり、今このルートで行くのはとても危険だ」
「1ヶ月前にわかっているなら、なんで、旅行会社へ連絡くれなかったんだろう!」
「いや、連絡したはずだ」
「・・・・・・」
ここでもめても仕方がない。

「この地点だけ落石したのであれば、ここだけ迂回して行けばいいのではないか」
「それはとても危険だ。ここが落石したということは、このあたりすべてが危険だということだ」
「だけど、その後、大きな落石はないんだろう」
「危険があるということが、重要なんだ」
「どうにか、このルートで行けないだろうか」
「無理だ!」

このガイドは、ガイド団体のリーダーを務めるほどのベテラン山岳ガイドであった。
もしも、私は、強行にこちらの主張を通して事故にでも遭ったら、このガイドが罪に問われることになったはずだ。私は、とても理不尽な主張をしたと反省している。

ただ、すべての山岳ガイドが、このベテランガイドのように、自信を持って、はっきりと断言できるとは限らないのではないか。
また、旅程管理者としての添乗員であれば、不透明なリスクより、お客に対しての債務不履行を先に考えてしまうのではないだろうか・・・私のように。


「恐れ入ります。
数日前、予定していたルートで地震による落石が発生しました。ガイドの話ですと、このルートで走破することは、現在認められていません。よって、ガイドと相談の上、別なルートで行くことにしました。」
私は、嘘をついた。

このあとも大変であった。
お客の一人が、自称、かなりの登山歴であった。
彼が、しつこく、どの程度の落石なのか?と聞いてきた。
そして、その程度なら、日本では問題なく行くことができる、と主張してくる。
声が大きく、主張の強いお客の意見が、、客全体の意見のように錯覚してしまう。

「どうにか、ならないか、添乗員さ~ん!」
「そうは云われましても、こちらのライセンス・ガイドの決定には逆らえませんので」

山岳ガイドが私に言った。
「みな、初めてここに来たんだろ・・・私は、何度もここの山々を登っているよ」


山岳ガイドのこの言葉の意味がとても深いと、私はその後気づいた。

この山岳ガイドは、私たちお客を初めて見た段階で、どのルートが最適なのかをしっかりと判断してくれていた。
だから、あえて危険なルートを取らずに、安全で2次災害の恐れの少ないルートでの登山を勧めてくれたのだ。


最後に、お客の皆が、ガイドと仲良くなり、お礼をいい、満足して帰国したのは云うまでもない。

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