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トルコバス事故・ついに集団提訴・HIS澤田会長の危ない商法


 今週号の週刊朝日の『ついに集団提訴・HIS澤田会長の"危ない”商法』という記事を読んだ。

 (下記は産経ニュースより)
トルコツアーでバス横転 負傷者8人がHISを提訴 東京地裁 
2009.6.25 19:30
 トルコ中部で平成18年、日本人女性1人が死亡、23人が負傷したバス事故で、負傷した男女8人が25日、安全確保義務を怠ったとして、ツアーを企画した旅行会社「エイチ・アイ・エス」(HIS、東京)に計約1億2200万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。

 訴状によると、24人が乗ったバスは18年10月17日夜(日本時間18日未明)、法定速度を超えるスピードで走行中にスリップし横転。女性1人が死亡、23人が重軽傷を負った。

 原告側は訴状で、HIS側には安全な日程や運送機関などを確保する義務があると指摘。しかし、(1)現地調査もせずに無理な日程を設定したため、運転手が危険な運転をくり返すことになった(2)運転手が長時間1人で運転していた(3)バスが旅客運送の免許を受けていない-などHIS側の安全確保義務違反があったと主張している。

 原告の1人で頭蓋骨(ずがいこつ)骨折などで一時重体となり、今も右腕に障害が残る東京都の会社員、束野仁美さん(25)は「安全だと思って参加したツアーで一生消えない傷が残った。HISには誠意が感じられない」と話している。

 HISは「訴状が確認できていないため、コメントは控える」としている 



 週刊朝日の記事では、被害者たちは、
 「裁判まで起こさなくてはいけないとは思いませんでした。事故に遭ったことよりも、HISの杜撰な安全管理と誠意ない対応に腹が立ちます。HISの態度が裁判を起こさせたんです」
と、HIS、とくに澤田会長の言動に怒っている。

 澤田会長は、被害者らにたいして、真摯に説明することもせず、文書にて、
「事故原因は運転手にあり、弊社に過失はない」と主張した。
その後、納得できない被害者らに、「私たちも被害者なんです!」とブチ切れて、「和解に応じなければ、これまでの提案をすべて撤回し、今後一切の交渉に応じない」「事故対応にかかった費用の請求も考えている」という文書を送りつけてきたらしい。


 HISの添乗をしたことがある者が、この記事を読んだら、『怒るというよりも笑っちゃうぐらい、ただただあきれてしょうがない』のではないだろうか!
 最近のHISは、格安のイメージからの脱却を図ろうとしているのか、特に、添乗員付きの「インプレッソ」では、新聞広告などで中高年客の取込みに勤しみ、添乗員に対してユーラシア旅行社に感化されたのか、過剰なぐらいの手取り足取りのサービスを強要しているのではないか!
 その会社の代表であるあなたが、あなたのいう「お・客・様」に対して、上記のような対応してもいいのか!
 添乗員に対して、奴隷的な奉仕を命令し、一方的なアンケートで弾劾しておきながら、自分はお客様にブチ切れ!一方的に文書を送りつける!のか。
 私は是非、提案したい!被害者にアンケートを!・・・・
 
 澤田会長の対応はいかがでしたか?
  大変良い  良い  普通  悪い  大変悪い

 もちろん、慰謝料は、添乗員同様、自腹でしょうね!
 被害者らがいうのように、あなたの対応に怒っているのだから・・・・・


 つぎに、冷静に法的な責任について言及してみたい。
澤田会長は、「事故原因は運転手にあり、弊社に過失はない」と主張。
旅行会社であれば、きっと皆同じことを言うのだろうと思う。
損得がからめば、旅行会社は平気で無慈悲な合理主義者となる。

澤田会長の主張の根拠は、旅行会社とお客との間において、申込みの際、交わされる「旅行業約款」に拠る。
そのなかの27条に「当社の責任」という項がある。
『当社は、当社又は手配を代行させた者(「手配代行者」=ランドオペレーター)が故意又は過失により旅行者に損害を与えたときは、その損害を賠償する責に任じます』
というような内容だ。

今回ような事故の場合、バスが手配代行者かどうかが問われることになるのだが、今までの事例では、バス会社とかホテルとかレストランというものは、手配代行者ではなく、商取引上のサプライヤーという扱いになるので、旅行会社からしたら、直接責任が発生しないのである。
あくまで、責任は、バス会社および運転手にあるということになる。
ただ、旅行会社は、バス会社などのサプライヤーを選定する上で、故意・過失があってはいけない。
ここでいう故意・過失というのは、そのバス会社が過去に何度も事故を起こしているというのを旅行会社が知っていて契約した、とか、そのバス会社が近い過去に免許停止処分とか行政指導を受けていたことを知っていながら、契約したなどという場合が考えられる。
つまり、民法でいう「善管注意義務」を持って旅行会社がバス会社を選定したのであれば、問題ないということになる。

澤田会長の発言は、そういうことを踏まえてのことだろう。


しかし、被害者側からしたら、それでは納得しないであろう。
お客としては、自分たちがバス会社を選んだわけではない。
パンフレットにバス会社名が書かれてたわけでもない。
私たちは、HISを信用して(パンフレットには信用に足る会社ですよ!という文言でいっぱいなのだ)、任せたのだ。

旅行会社の故意・過失というのをもっと詳細にしっかりと解釈してもらいたい!

それが、上記の産経ニュースに書かれているような、被害者らの主張に繋がっていく。

 原告側は訴状で、HIS側には安全な日程や運送機関などを確保する義務があると指摘。
(1)現地調査もせずに無理な日程を設定したため、運転手が危険な運転をくり返すことになった
(2)運転手が長時間1人で運転していた
(3)バスが旅客運送の免許を受けていない
-などHIS側の安全確保義務違反があったと主張している。


ここでいう「安全確保義務」というのは、旅行業の法令のなかで、しっかりと条文があるわけではない。
以前、昭和61年2月24日に台湾でバス転落死亡事故が起こった。
その裁判のなかで、裁判所が、旅行会社の責任について、付帯的に明記したのが、「安全確保義務」である。

主催旅行契約(現在の企画旅行)について、「単に旅行を実施すれば足りるというものではなく、旅行者の生命・身体・財産の安全を確保することも、同契約の本質的な要素である」と判断した上、具体的には、
①安全な旅行行程を設定する義務、
②安全な運送サービス提供機関を選定すべき義務、
③添乗員を同行させた場合に添乗員が旅行業者の履行補助者として当該旅行者の具体的状況に応じ旅行者の安全を確保する
ために適切な指示をなすべき義務。



この「安全確保義務」にHISの事故を照らし合わせれば、被害者側の主張はかなり認められるはずだ。
特に、運転手の過剰労働やバスの旅客運送免許の現地法律違反が見つかれば、これは、知らなかったでは済まされない。
「安全確保」のためには、旅行会社がすすんで情報を集めなければならないのだ。
これが、法律違反ということになれば、絶対的な確証となる。
 
ただし、過酷な日程の部分は、認められないのではないかと思う。
この格安ツアーの生命線である、『格安で盛りだくさんの内容!』と事故との因果関係は、とても証明しにくい。
そして、もう一つ・・・これが認められれば、それを放置してきた監督官庁の責任を追及しなければならなくなるだろう。
格安ツアーのタイトな日程からくるトラブルは、消費者センターや国土交通省に山ほど届いていたはずである。
それを、ほったらかしにしていたか、または利得者側である旅行会社及びその団体と委員会を設けても、絶対に解決には至らないだろう。


 でも、被害者側は、運転手の過剰労働やバスの旅客運送免許の現地法律違反だけで勝訴に持っていけるのではないか。
この場合、直接のバス手配は、現地ランドオペレーターだろう。
私は、ランドオペレーターは、上記のような現状を当然把握していたものと思う。
だから、確信犯である。
旅行業約款では、手配代行者の責任(故意・過失)は、旅行会社の責任になるので、HISの責任を問うことができるのだが、なんか腑に落ちない。

どこが腑に落ちないのか・・・・・・・・
HISは、確信犯ではないのか!
ランドオペレーターに圧力をかけたのは、HISではないのか?

格安ツアーのタイトな内容は、驚くべきものである。
これでは、「八甲田山・死の彷徨」ではないかと思ったことも一度ではない。
とくに、今年に入ってからのHISのキャンペーン(お年玉)はすごい!
格安を知っている添乗員も腰を抜かす!

旅行会社が、格安でタイトなツアーを造成し、現地ランドへコスティングの圧力を加える。
または、弱者で生活のかかっているランドからしたら、暗黙のプレッシャーで引き受けるかもしれない。
引き受けたランドは、より下請けであるバス会社やガイドなどへ低賃金、過剰労働でお願いするしかないだろう。
『安全』と『格安』?どちらを取るかと聞かれれば、ほとんどの会社が、不確定要素の『安全』より、目先の『格安』による利益のほうを優先させるのが現実だ。
そして、旅行会社は、いろんなパーツが金属疲労をおこしても、見て見ぬふりをしている。
とりあえず、大事がなければ、灰色の部分には目をつぶるのである。

HISの被害者原告団には、是非ともランドや添乗員などから、過酷な日程でかなり無理があるというのをHISが承認していたという言質を取りよせ、HISの直接責任まで言及してもらいたいのだが・・・・・


しかし、HISのツアー、リゾートや都市往復のフリータイムツアーならまだいいが、
添乗員付きの周遊型は、ヨーロッパといえども、やはり怖いなあ!


最後に添乗員の対処について
「安全確保義務」は添乗員へも要求しているが、あきらかな危険が迫っているのなら対処のしようもあるが、このバス事故のような場合は、運転手やガイドを信じるしかないのではないか。
あちらは、運転のプロなんだから、実際、運行上のトラブルが発生していたのなら、相談することもできると思うのだが、そうでもなければ、おんぼろバスだろうが、タイヤが少し磨り減っていようが、制限速度をオーバーしていようが、少しビールを飲んでいようが、
運転手から「大丈夫!」といわれれば、それを信じるしかない。
添乗員側からすれば、もっと前の段階で、運転手の運行管理や日程の調整で安全確保してもらいたいということだ。はっきり言って、添乗員だって、死にたくない!(お客以上に保険がかかってないのだー完全に死に損)

このトルコのバス事故の場合
大雨で夜間の走行であるから、
ここでは、一言、「気をつけて・・・・ゆっくり行こう!」と言うことぐらいか。
たぶん、運転手は、「大丈夫」とか言うだろう。
添乗員はそれを信じるしかない。
運転手とは運命共同体のような信頼関係がなければ、ツアー運行はできないのである。
ただ、万が一の場合、後々、その一言が重要になるので肝に銘じておくべきだ。

 「気をつけて・・・・ゆっくり行こう!」


  その2


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