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「台北4日間」(CAコンピューター視察)Part3

この話しには後日談がある。
日本に帰国して、旅行会社へ僕は報告に行った。当然、この25000円×人数の請求書を持って。
「これがカラオケクラブにおける請求書です。実際はこの部分からコミッションの額を差し引いて、現地手配会社は請求してくるとのことですので、よろしくお願いします」
僕の気持ちの中には、これは完全な犯罪だ、売春斡旋だ、とつぶやいていた。すると、旅行会社のH氏は、驚くべき質問をしてきた。
「お客には、25000円という金額を言ってないよね」
僕は一瞬、質問の意味がわからなかった。金額を言うも言わないも、この料金ははっきりいえば、台湾では公表されているような価格である。
「いや、知っているはずです。」
「誰が、言ったの!お客には4万円ぐらいだといってあるんだ」
「エッ、誰といわれても」
「ガイドか!――――手配会社に差額を請求してやる」
はっきりいって、誰が言ったともよくわからないのだ。
僕も、ガイドも、店のママも、店の女の娘も、駐台湾の日本人も、皆、意識しないで言った可能性がある。なぜなら、このことを隠したことがないからである。誰もがこの料金以外で売ったことがない。タバコや列車の料金のように、皆知っているのだ。
「これが、一般的な売値だと思ったものですから、私も気に止めませんでした。また、出発前にそのようなことはおっしゃらなかったのでは・・・」
「いや、幹事には、4万円で請求しようと思ってたんだ。」
「それは、オールナイトの話ではないですか?」
出発前の打合せのとき、現地手配会社のいった4万円という金額はオールナイトで売値であり、そのコミッションはもう決まっていた。僕は、お客からの質問に答えるかたちで、このH氏が手配会社に料金を確認したのだと信じていた。その上でついでにもらえるならコミッションを受取ろうとしているのだと・・・。しかし、今、想像するのでは、このH氏は、最初から現地の請求書に上前を載せて請求しようと考えていた。25000円の買春代を4万円で請求しようとしている。
完全なる犯罪のうえの犯罪。
自分の立場を利用してという意味では新宿歌舞伎町のポン引きより悪い。良心の呵責も個人としてのモラルも企業人としての社会観もない。
 帰り道、なんともいえなく悲しかった。こういう仕事をしていると多くの人間に出会う。すてきな人間に出会えたときの喜び、満足感はひとしおである。それに比べて、ずるく醜い人間に出会ったときの絶望感は果てしなく深い。また、そういう人間が旅行会社社員であることも多く、こういう人間たちの作った旅行に参加するお客様の身を不憫におもい、それに立場上、何もいえず世話をする自分の身も悲しく感じるのだ。
僕はH氏に言いたい。
人をだます。あざむく。この行為には、気付かれたらどうしようという不安、後ろめたさが常につきまとう。決して、自分に自信をもって堂々と振舞うことはできなくなる。逆に自分を偽るために、より傲慢さを装う。そこには、もう、他人の考えや気持ちを理解するような神経の持ち合わせはなくなり、当然のごとく、お客との信頼関係は築かれることもない。何のために「旅」を売るのだ。飛行機のチケット?ホテル?食事?市内観光?すべて「旅」パーツでしかない。ならば、そこに付加価値をつけてお客様に提供するからこそお金をもらえるのではないのか。
そして一番の付加価値とは、「心」であろう。目に見えない色々な「心」、もしくは「心」の反映に、お客様は金銭負担の満足を得、その負担そのものを忘却のかなたへと押しやるのではないか。
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